大正4年式戸籍とは?戸籍の書式と家制度時代の戸籍の特徴

相続の戸籍収集で古い戸籍を取り寄せると
・現在の戸籍とは書き方が大きく違う
・手書きの戸籍が出てくる
・戸主という記載がある
といった戸籍が出てくることがあります。

このような戸籍の多くは「大正4年式戸籍」大正4年式戸と呼ばれる戸籍です。大正4年式戸籍は、戦前の家制度のもとで作られた戸籍の書式で、現在の戸籍制度とは構造が大きく異なります。
被相続人が高齢の場合には、この大正4年式戸籍が相続の戸籍収集で出てくることもあります。

この記事では
・大正4年式戸籍とは何か
・家制度時代の戸籍制度
・大正4年式戸籍の特徴
・相続の戸籍収集で出てくるケース
を実務の視点で解説します。

相続の戸籍収集にお困りの方へ

相続では、まず被相続人の戸籍を「出生から死亡まで」揃える必要があります。
ただ本当に迷いやすいのは、相続人側の戸籍を「誰の・どこまで」用意すべき範囲が分からないことです。

戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)が、相続に必要な戸籍収集を全国対応で代行します。
基本料金は19,800円です(料金は相続人の人数で変わりますが、戸籍の通数では変わりません)。

目次

大正4年式戸籍とは?戸籍の書式と制度

大正4年式戸籍とは「大正4年(1915年)の戸籍法改正によって作られた戸籍の書式」のことです。
当時の日本では「家制度」が法律上の基本となっていました。家制度では、

・戸主が家を代表する
・家族は戸主の家に属する
・戸籍は家単位で作られる

という仕組みになっていました。
そのため大正4年式戸籍は「戸主を中心とした戸籍」として作られていました。

家制度時代の戸籍制度(戸主を中心とした戸籍)

大正4年式戸籍が作られていた時代は「家制度」が法律上の中心でした。家制度では

・戸主が家の代表者
・家族は戸主の家に所属
・家族の身分関係は家単位で管理

という仕組みになっていました。そのため戸籍も「家を単位として作られる戸籍」になっていました。例えば一つの戸籍には「戸主」「戸主の妻」「戸主の子」「戸主の父母」「戸主の兄弟姉妹」などが同じ戸籍に入ることもありました。

このように、家制度時代の戸籍は現在の戸籍制度とは大きく異なる構造になっていました。

大正4年式戸籍の特徴

大正4年式戸籍には次の特徴があります。
・戸主を中心とした戸籍
・家単位で作られている戸籍
・手書きで作成された戸籍
・古い戸籍書式

大正4年式戸籍は紙の戸籍として作られていました。これらの戸籍は、市区町村の役所で原本が保管され、その写しが戸籍証明書として発行される仕組みになっていました。
そのため、現在取得すると、手書きの戸籍、文字が読みにくい戸籍として出てくることがあります。

大正4年式戸籍と昭和23年式戸籍の違い

大正4年式戸籍と昭和23年式戸籍の大きな違いは「家制度の有無」です。

大正4年式戸籍→ 家制度の戸籍
昭和23年式戸籍→ 家制度廃止後の戸籍

昭和23年の民法改正では「家制度の廃止」が行われました。
これによって戸籍制度も変更され、「夫婦と子を単位とする戸籍」へと変わりました。
その結果、

大正4年式戸籍
↓ 戦後改正
昭和23年式戸籍

という形で戸籍制度が変更されました。

昭和23年式戸籍については、以下の記事でも詳しく解説しています。
昭和23年式戸籍とは?戸籍の書式と家制度廃止後の戸籍の特徴
の記事でも詳しく解説しています。

大正4年式戸籍と改製原戸籍

戸籍制度が変更されると、新しい戸籍が作られます。
その際、それまでの戸籍は改製原戸籍として保存されます。例えば、

大正4年式戸籍
↓ 改製
昭和23年式戸籍

という関係になることがあります。また、その後

昭和23年式戸籍
↓ 平成改製
平成改製戸籍

という形で戸籍が作り替えられることもあります。

そのため相続の戸籍収集では、現在戸籍、除籍謄本、改製原戸籍などを取得する過程で、大正4年式戸籍が出てくることがあります。

相続の戸籍収集で大正4年式戸籍が出てくるケース

相続では、被相続人の戸籍を出生までさかのぼる必要があります。
そのため戸籍収集では、現在戸籍、除籍謄本、改製原戸籍などを順番に取得していきます。

戸籍の種類については
戸籍の種類とは?戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の違い
の記事でも解説しています。

被相続人が高齢の場合には大正4年式戸籍が出てくることがあります。
例えば「大正生まれの被相続人」「昭和初期生まれの被相続人」「転籍が少ない場合」などです。
特に被相続人の出生戸籍が、大正4年式戸籍として残っているケースは珍しくありません。

また、さらに古い戸籍として、明治31年式戸籍が出てくることもあります。

大正4年式戸籍の見分け方

大正4年式戸籍には次の特徴があります。

・紙の戸籍
・手書きの記載
・古い戸籍書式
・戸主欄が存在する
・戸籍全部事項証明書という表記がない

現在の戸籍は戸籍全部事項証明書として発行されますが、大正4年式戸籍は古い手書きの戸籍として出てくることが多くあります。そのため戸籍収集の際には「戸主が記載されている古い戸籍」として見分けることができます。

まとめ

大正4年式戸籍とは「大正4年の戸籍法改正によって作られた戸籍の書式」です。
この時代の戸籍は「家制度のもとで作られた戸籍」であり、戸主を中心とした戸籍構造になっています。

相続の戸籍収集では、現在戸籍、除籍謄本、改製原戸籍などを取得する過程で、大正4年式戸籍が出てくることがあります。
戸籍を出生までさかのぼって確認することで、被相続人の家族関係を確認し、相続人を確定することができます。

相続の戸籍収集にお困りの方へ

相続手続きでは、まず被相続人の戸籍を「出生から死亡まで」すべて揃える必要があります。
次に、相続人を確定するために、相続人側の戸籍を「誰の・どこまで」用意するかを判断します。
この判断が難しく、戸籍収集が止まりがちです。

・相続人の範囲が分からない(配偶者・子・直系尊属・兄弟など)
・必要な戸籍の範囲が確定できず、どこで終わるか分からない
・改製原戸籍が読みにくい/つながりが分かりにくい

戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)では、相続に必要な戸籍収集を全国対応で代行しています。
基本料金は19,800円です(料金は相続人の人数で変わりますが、戸籍の通数では変わりません)。
「どこまで必要か分からない」段階でも、必要範囲の確認から対応します。

※全国の役所から戸籍を取り寄せできます

相続の戸籍まわりの全体像は
相続の戸籍の集め方と必要書類|解説記事一覧
にまとめています。他のケースや手続きも含めて確認したい方は、あわせてご覧ください。

目次