平成改製戸籍の読み方|相続で確認するポイントを分かりやすく解説

相続で戸籍を集めると、最初に見ることが多いのが平成改製戸籍です。現在、役所で取得する戸籍謄本(全部事項証明書)は、ほとんどが平成改製戸籍です。そのため、相続で戸籍を読み始めるときは、まず平成改製戸籍の見方を押さえておくことが大切です。

平成改製戸籍は、戸籍のコンピューター化によって作り直された戸籍です。文字もパソコンで整理された形になっているため、かなり読みやすくなっています。ただし、見やすいからといって、平成改製戸籍だけ見れば十分とは限りません。相続では、この戸籍に何が載っていて、何が落ちているのかまで意識して読む必要があります。

この記事では、平成改製戸籍とは何か、相続でどこを見ればよいのか、その前の戸籍とどうつながるのかを解説します。

戸籍を読むときに、どの順番で何を確認すればよいのかという全体像については、次の記事で解説しています。
戸籍の読み方|相続人が確定している場合に見るポイント

相続の戸籍収集にお困りの方へ

相続では、まず被相続人の戸籍を「出生から死亡まで」揃える必要があります。
ただ本当に迷いやすいのは、相続人側の戸籍を「誰の・どこまで」用意すべき範囲が分からないことです。

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目次

平成改製戸籍とは

平成改製戸籍とは、戸籍のコンピューター化によって作り直された戸籍です。

戸籍はもともと紙の台帳で管理されていましたが、平成6年(1994年)の戸籍法改正によって、戸籍の電算化が可能になりました。この改正をきっかけに、各市区町村で戸籍のコンピューター化が進められ、それまでの戸籍をもとに新しい様式で作り直された戸籍が平成改製戸籍です。

現在、役所で取得する戸籍謄本や全部事項証明書は、この平成改製戸籍であることがほとんどです。

実際の切り替え時期は自治体ごとに違う

平成改製戸籍は、平成6年の法改正と同時に全国一斉に切り替わったわけではありません。

戸籍のコンピューター化は、市区町村ごとに順次行われました。そのため、平成改製戸籍へ切り替わった時期は自治体によって異なります。大まかな目安としては、1995年頃から2010年前後にかけて切り替えが進み、特に1998年から2005年頃に切り替わった自治体が多くなっています。

そのため、相続で戸籍を集めると、「平成改製戸籍」「昭和23年式戸籍の改製原戸籍」が前後して出てくることがあります。

平成改製戸籍は読みやすい

平成改製戸籍はかなり読みやすい戸籍です。主な理由は、「文字がパソコンで整理された形になっている」「横書きで読みやすい」「戸籍事項と身分事項が分かれている」からです。

昭和23年式戸籍も、古い戸籍の中では比較的読みやすい戸籍です。文字スタンプが使われているため、手書きの戸籍よりも読みやすくなっています。

一方で、大正4年式戸籍や明治31年式戸籍、明治19年式戸籍は手書きの戸籍です。そのため、文字のくずし方や書き方によっては読みづらく感じることがあります。

このように戸籍の様式によって読みやすさはかなり変わりますが、平成改製戸籍はその中でも特に読みやすい戸籍です。

戸籍の数字や続柄で止まりやすい場合は、次の記事も参考になります。
戸籍の数字の読み方|漢数字・大字・略字(壱・弐・参)を解説
戸籍の続柄の読み方|古い戸籍は戸主を基準に家族関係を読む

まず確認するのは被相続人の死亡の記載

相続で平成改製戸籍を見るときに、まず確認するのは被相続人の死亡の記載です。この戸籍に死亡の記載があれば、その戸籍を被相続人の最後の戸籍として読むことができます。

平成改製戸籍は、相続で取得する最初の戸籍として出てくることが多いため、まずはこの戸籍で被相続人の死亡が確認できるかを見るのが基本です。

そのうえで、相続ではこの戸籍だけで終わるとは限りません。被相続人の出生までさかのぼるには、その前の昭和23年式戸籍の改製原戸籍まで確認する必要があることが少なくありません。

そのため、平成改製戸籍を見たときは、まず死亡の記載を確認し、そのあとで前の戸籍まで必要かどうかを考えることが大切です。

相続人が分からない状態で、どこから戸籍を取り始めるのかについては、次の記事で解説しています。
相続人がわからない時の戸籍の取り方|どこから集める?

次に相続人が載っているかを確認する

次に確認するのは、相続人がこの戸籍に載っているかどうかです。例えば、「配偶者」「子」が載っているかを確認します。あわせて、「婚姻で戸籍から抜けていないか」「転籍で別の戸籍に移っていないか」も見ます。

平成改製戸籍は、現在に近い家族関係を確認しやすい戸籍です。そのため、相続人を把握する入口として使いやすい戸籍です。ただし、今この戸籍に載っている人だけを見て終わるとは限りません。ここが平成改製戸籍で一番重要な注意点です。

平成改製戸籍だけでは足りないことがある

平成改製戸籍は見やすいですが、相続ではこれだけで足りないことが少なくありません。理由は、平成改製戸籍には、改製の時点で戸籍に残っていた内容が中心に引き継がれているためです。

そのため、
・改製の前に婚姻で戸籍から抜けた子
・改製の前に死亡している家族
・改製前の戸籍でしか確認できない身分関係
などは、平成改製戸籍だけでは見えないことがあります。

つまり、平成改製戸籍は見やすい戸籍ですが、見やすいぶん、過去の情報が整理されていて、落ちている情報もあります。

相続で怖いのは、この戸籍が見やすいので、これだけ見て終わりだと思ってしまうことです。実際には、その前の戸籍まで見ないと足りないことがあります。

その前の戸籍は通常、昭和23年式戸籍の改製原戸籍

平成改製戸籍を見るときは、その前の戸籍が通常、昭和23年式戸籍の改製原戸籍として残っていることを意識することが大切です。

平成改製戸籍はコンピューター化によって作り直された戸籍なので、その直前の戸籍は昭和23年式戸籍であることが通常です。そして、その昭和23年式戸籍は改製原戸籍として残ります。

相続では、被相続人の戸籍を出生から死亡までつなげる必要があります。そのため、平成改製戸籍だけでは出生までさかのぼれないことが多く、その前の昭和23年式戸籍の改製原戸籍まで確認する必要が出てきます。

平成改製戸籍を見たときは、「これが最後の戸籍なのか」「この前に昭和23年式戸籍の改製原戸籍があるのか」を意識して読むことが大切です。

昭和23年式戸籍の読み方については、次の記事で解説しています。
昭和23年式戸籍の読み方|相続で確認するポイントを分かりやすく解説

平成改製戸籍も昭和23年式戸籍も戸主制ではない

平成改製戸籍を見るときに注意したいのが、戸主制の戸籍ではないという点です。戸主制だったのは、主に大正4年式戸籍、明治31年式戸籍、明治19年式戸籍です。これらの戸籍では、戸主を中心に家族関係を読んでいきます。

一方、昭和23年式戸籍では戸主制は廃止されています。そのため、昭和23年式戸籍も平成改製戸籍も、戸主を基準に読む戸籍ではありません。平成改製戸籍で確認するのは筆頭者ですが、筆頭者は戸主ではありません。筆頭者は、その戸籍の先頭に記載される人であって、戸主のような地位や権限を持つ存在ではありません。

そのため、平成改製戸籍では、「戸主を探す」「戸主との関係で続柄を読む」という読み方はしません。平成改製戸籍では、筆頭者が誰かを確認したうえで、各人の身分事項を追っていく方が自然です。

戸主制の戸籍がどう違うのかについては、次の記事で解説しています。
大正4年式戸籍の読み方|相続で確認するポイントを分かりやすく解説
明治31年式戸籍の読み方|戸主制の戸籍で確認するポイントを解説
明治19年式戸籍の読み方|最も古い戸主制の戸籍で確認するポイント

相続で平成改製戸籍を見る順番

相続で平成改製戸籍を見るときは、次の順番で確認すると分かりやすくなります。
・本籍と筆頭者
・被相続人の死亡の記載
・相続人の記載
・婚姻や転籍で抜けている人がいないか
・前の戸籍、つまり昭和23年式戸籍の改製原戸籍が必要か
この順番で見ると、その戸籍が戸籍の流れのどこにあるのかをつかみやすくなります。

平成改製戸籍は見やすい戸籍ですが、相続では「見やすいから終わり」ではなく、「この前の戸籍まで必要か」を確認することが重要です。

戸籍収集にお困りの方へ

相続では
・被相続人の戸籍を出生から死亡まで集める
・戸籍を確認して相続人を確定する
・法定相続情報一覧図を作成する
といった作業が必要になります。

しかし実際には
・平成改製戸籍は読めても前の戸籍まで追えない
・改製原戸籍が必要かどうか判断できない
・婚姻や転籍で抜けた人をどう追えばよいか分からない
・戸籍をどこまで集めればよいのか分からない
といったケースも少なくありません。

戸籍の流れが分からず、相続手続きが途中で止まってしまうこともあります。

戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)では
・相続に必要な戸籍収集
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まとめ

平成改製戸籍は、平成6年(1994年)の戸籍法改正によって可能になった戸籍の電算化によって作られた戸籍です。実際の切り替えは自治体ごとに行われ、多くの自治体では1995年頃から2010年前後にかけて進み、特に1998年から2005年頃に切り替わったケースが多くなっています。

相続で平成改製戸籍を見るときは、
・本籍と筆頭者
・被相続人の死亡の記載
・相続人の記載
・婚姻や転籍で抜けている人
・前の戸籍が必要かどうか
を確認することが大切です。

平成改製戸籍は読みやすい戸籍ですが、相続ではこれだけで足りないことがあります。通常、その前には昭和23年式戸籍の改製原戸籍があります。平成改製戸籍だけで終わらず、前の戸籍までつながるかどうかを意識して読むことが重要です。

その前の昭和23年式戸籍の読み方については、次の記事で解説しています。
昭和23年式戸籍の読み方|相続で確認するポイントを分かりやすく解説

相続の戸籍まわりの全体像は
相続の戸籍の集め方と必要書類|解説記事一覧
にまとめています。他のケースや手続きも含めて確認したい方は、あわせてご覧ください。

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