戸籍謄本と戸籍抄本の違い
について詳しく解説!
戸籍の種類
日本の戸籍には、戸籍謄本と戸籍抄本という2つの主要な種類があります。それぞれの役割や使い道について、以下で詳しく説明します。
1. 戸籍謄本(戸籍全員事項証明書)
戸籍謄本は、ある戸籍に記載されている全ての内容を証明する正式な書類です。この書類には、戸籍に記載された全ての家族(配偶者、子ども、親など)の情報が含まれています。
役割・使い道
- 家族構成の証明: ある家族(戸籍)に所属する全ての人が記載されているため、家族構成を証明する際に使います。
- 相続手続き: 相続人を確定するために、故人の戸籍謄本を取り寄せることがあります。相続人全員が誰であるかを証明するために利用されます。
- 婚姻手続き: 結婚をする際に、配偶者の戸籍謄本を取得して提出することがあります。これにより、配偶者がどのような家族に属しているかが確認されます。
- 出生手続き: 出生届やパスポート申請など、子どもがどの家族に所属しているかを証明するために使われます。
内容
- 戸籍に記載された全員の名前、出生年月日、続柄、婚姻歴、死亡情報などが記載されています。
- 戸主(現在の戸籍制度では役割が減少しているが、過去には家族の代表者)の名前も含まれます。
2. 戸籍抄本(戸籍個人事項証明書)
戸籍抄本は、特定の個人に関する情報のみを記載した書類です。戸籍謄本に対して、個人情報に絞って証明するものです。
役割・使い道
- 個人情報の証明: 自分自身や特定の人物に関する情報だけが記載されているため、その人物が戸籍に記載されていることを証明する際に使われます。
- パスポート申請: 自分の出生地や家族情報を確認するために、戸籍抄本を提出することがあります。
- 婚姻届や相続手続き: 自分が特定の戸籍に記載されていることを証明するため、戸籍抄本を提出することがあります。
- 引越しや転入手続き: 転居届を出す際などに、住所地の変更を証明するために使われることもあります。
内容
- 記載されているのは特定の個人の情報のみで、基本的にはその個人の名前、出生年月日、続柄(家族との関係)などが含まれます。
- その人物が戸籍に存在しているかどうかを証明するため、親子関係や婚姻情報も記載されることがあります。
3. その他の関連書類
戸籍には、謄本や抄本の他にも、特定の目的に使用される関連する書類があります。以下はその例です:
戸籍の附票(附票証明書)
- 附票は、戸籍に記載されている住所の移り変わりを記録する書類です。過去の住所変更履歴を確認することができます。
- 主に、住所の証明が必要な場合に使用されます。たとえば、引越し履歴が重要な手続き(年金の手続き、相続手続きなど)で求められる場合に利用されます。
戸籍の謄本・抄本以外の記録
- 転籍証明書: ある戸籍から他の戸籍に転籍した場合、その転籍を証明するための書類です。
- 改製原戸籍: 戸籍が改製された場合に、改製前の戸籍を確認するための記録です。改製前の戸籍の内容を確認する際に使われます。
4. 戸籍の取得方法
- 取得方法: 戸籍謄本や抄本を取得するためには、故人や自分自身の戸籍が記録されている市区町村の役所(市役所、区役所、町役場)で申請します。
- 必要な書類: 申請者が本人であることを証明するため、身分証明書(運転免許証など)が必要です。また、他の人の戸籍を取得する場合には、代理人の委任状が必要です。
- 手数料: 戸籍の取得には手数料がかかります。費用は市区町村によって異なりますが、一般的に1通あたり数百円程度です。
5.まとめ
- 戸籍謄本(戸籍全員事項証明書): 戸籍に記載された全ての家族(配偶者、子ども、親など)の情報が記載されている書類。
- 戸籍抄本(戸籍個人事項証明書): 特定の個人に関する情報のみを記載した書類。
- 附票証明書や転籍証明書など、戸籍に関連する書類もあります。
戸籍は、個人の身分や家族関係を証明する重要な公的記録です。そのため、相続、結婚、出生、転居などの手続きで非常に重要な役割を果たします。