この記事は、相続人がすでに確定している場合の戸籍の読み方を解説する記事です。
相続人が分からない場合に、戸籍をどこから取り始めて、どの順番で相続人を確認するのかについては、次の記事で解説しています。
相続人がわからない時の戸籍の取り方|どこから戸籍を集める?
戸籍は、人と家族の歴史が記録された書類です。ただ名前を順番に読むのではなく、
・何の戸籍か
・いつからいつまでの戸籍か
・なぜその戸籍が作られたのか
・どうやって戸籍に入り、どうやって戸籍から抜けたのか
を確認していくと、戸籍の流れを追いやすくなります。
ここでは、相続人が確定している前提で、戸籍のどこを、どの順番で確認すればよいのかを解説します。
相続の戸籍収集にお困りの方へ
相続では、まず被相続人の戸籍を「出生から死亡まで」揃える必要があります。
ただ本当に迷いやすいのは、相続人側の戸籍を「誰の・どこまで」用意すべき範囲が分からないことです。
戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)が、相続に必要な戸籍収集を全国対応で代行します。
基本料金は19,800円です(料金は相続人の人数で変わりますが、戸籍の通数では変わりません)。
相続人が確定している場合は、被相続人と相続人だけ追う
相続人がすでに確定している場合、戸籍に載っている人をすべて読む必要はありません。戸籍には、
「曽祖父母」「叔父叔母」「いとこ」「兄弟姉妹の子」
など、相続に関係しない親族が載っていることがあります。
しかし、相続人が確定しているなら、相続に関係のない人まで細かく読む必要はありません。
追えばよいのは、「被相続人」「相続人」だけです。ここを絞らないと、相続に関係のない記載まで追うことになり、無駄な作業に労力を使うことになります。
戸籍は情報量が多い書類なので、最初に「被相続人と相続人だけを見る」と決めておくことが大切です。
被相続人以外の相続人の戸籍をどこまで取ればよいのかについては、別の記事で解説しています。
相続の戸籍はどこまで必要?相続人の組み合わせ別|必要な戸籍の範囲
まず「何の戸籍か」を確認する
戸籍を開いたら、最初に確認するのは、今見ている戸籍が何の戸籍かです。
戸籍は、
・現在戸籍(今も有効な戸籍)
・除籍(すでに閉じられた戸籍)
・改製原戸籍(改製前の戸籍)
の3種類です。
ここを見れば、今の戸籍なのか、途中で閉じられた戸籍なのか、改製前の戸籍なのかが分かります。まず戸籍の種類を確認して、今見ている戸籍の位置づけを押さえることが大切です。
戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍の違いについては、次の記事で詳しく解説しています。
戸籍の種類とは?戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の違い
次に「いつからいつまでの戸籍か」を確認する
次に確認するのは、この戸籍がいつからいつまでの戸籍なのかです。ここを見ることで、
・この戸籍が新しく作られた戸籍なのか
・前の戸籍の続きなのか
・この戸籍のあとに次の戸籍があるのか
を判断しやすくなります。これは、現在戸籍か、除籍か、改製原戸籍かを確認することとは別の話です。
相続の戸籍収集では、まず被相続人の死亡が載っている戸籍を取り、そこから前の戸籍をたどって出生までさかのぼっていきます。そのため、今見ている戸籍が戸籍の流れのどこにあるのかを確認することが重要です。
被相続人の戸籍を出生から死亡まで集める流れについては、次の記事で詳しく解説しています。
相続の戸籍の集め方【完全版】出生から死亡までの戸籍収集を実務解説
次に「なぜこの戸籍が作られたのか」を確認する
戸籍を見るときは、その戸籍がなぜ作られたのかも確認します。戸籍は、婚姻、転籍、分家、家督相続、改製などの理由によって新しく作られることがあります。こうした理由は、戸籍の編製原因として記載されています。
編製原因を見ることで、
・婚姻で戸籍が変わったのか
・転籍で本籍地が変わったのか
・分家で新しい戸籍が作られたのか
・改製で戸籍が作り直されたのか
といった戸籍の流れを理解しやすくなります。編製原因が分かると、その戸籍の前後を追いやすくなります。
戸籍の編製原因の読み方については、次の記事で詳しく解説しています。
戸籍の編製原因とは|転籍・婚姻・分家・家督相続で戸籍の流れを読む
次に「どうやって戸籍に入ったか」を確認する
次に確認するのは、被相続人と相続人がどうやってこの戸籍に入ったのかです。戸籍には、人がその戸籍に入る理由が記録されています。
主に出てくるのは、「出生」「婚姻」「転籍」「養子縁組」です。ここを見ることで、「どの戸籍から移ってきたのか」「前の戸籍がどこか」が分かります。
ここで確認するのも、被相続人と相続人だけで十分です。
次に「どうやって戸籍から抜けたか」を確認する
次に確認するのは、被相続人と相続人がどうやって戸籍から抜けたのかです。主に出てくるのは、「婚姻」「死亡」「転籍」「除籍」です。
ここを見ることで、「次に追う戸籍があるのか」「この戸籍で終わるのか」が分かります。
例えば、
・出生で入り、婚姻で抜ける
・転籍で入り、転籍で抜ける
・死亡でその戸籍が終わる
といった流れです。
婚姻や転籍で戸籍から抜けている場合、その人には次の戸籍があります。
一方、死亡で戸籍から抜けている場合は、その人の次の戸籍はありません。
入った理由と抜けた理由を見ることが、前後の戸籍をつなげるポイントです。
戸籍は「人と家族の歴史」として読む
戸籍が読みにくく感じるのは、名前や親族が並んだ一覧のように見えるからです。しかし、実際には、戸籍は人と家族の歴史が記録された書類です。
主に出てくるのは、「出生」「婚姻」「養子縁組」「転籍」「死亡」といった出来事です。
つまり戸籍では、
・いつその戸籍に入ったのか
・どの家族関係の中にいたのか
・どの出来事で戸籍が変わったのか
・どこでその戸籍が終わったのか
を見ていくと、その人と家族の流れが分かります。
この見方をすると、戸籍を一行ずつ全部読むよりも、必要な部分を追いやすくなります。
戸籍の読み方で止まりやすいポイント
戸籍を読んでいると、途中で特定のポイントで手が止まりやすくなります。
例えば、
・数字が旧字体や大字で読みにくい
・続柄が古くて家族関係が分かりにくい
・転籍や婚姻などの編製原因が分かりにくい
・戸籍の書式ごとの読み方が分かりにくい
といった場面です。
こうしたポイントは、それぞれ別の記事で詳しく解説しています。
戸籍の数字の読み方
→戸籍の数字の読み方|漢数字・大字・略字(壱・弐・参)を解説
戸籍の続柄の読み方
→戸籍の続柄の読み方|古い戸籍は戸主を基準に家族関係を読む
戸籍の編製原因の読み方
→戸籍の編製原因とは|転籍・婚姻・分家・家督相続で戸籍の流れを読む
平成改製戸籍の読み方
→平成改製戸籍の読み方|相続で確認するポイントを分かりやすく解説
昭和23年式戸籍の読み方
→昭和23年式戸籍の読み方|相続で確認するポイントを分かりやすく解説
大正4年式戸籍の読み方
→大正4年式戸籍の読み方|相続で確認するポイントを分かりやすく解説
明治31年式戸籍の読み方
→明治31年式戸籍の読み方|戸主制の戸籍で確認するポイントを解説
明治19年式戸籍の読み方
→明治19年式戸籍の読み方|最も古い戸主制の戸籍で確認するポイント
戸籍収集にお困りの方へ
相続では
・被相続人の戸籍を出生から死亡まで集める
・戸籍を確認して相続人を確定する
・法定相続情報一覧図を作成する
といった作業が必要になります。
しかし実際には
・戸籍が多くてどこから読めばよいか分からない
・転籍で本籍地が変わって戸籍が追えない
・古い戸籍の続柄や数字が読みにくい
・戸籍をどこまで集めればよいのか分からない
といったケースも少なくありません。
戸籍の読み方が分からず、相続手続きが途中で止まってしまうこともあります。
戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)では
・相続に必要な戸籍収集
・相続人の確定
・法定相続情報一覧図の作成
までまとめて対応しています。
戸籍が多い相続でも、戸籍収集から法定相続情報一覧図の作成まで一括対応可能です。
基本料金は19,800円です(料金は相続人の人数で変わりますが、戸籍の通数では変わりません)。
まとめ
相続人が確定している場合、戸籍を読むときは被相続人と相続人だけを追えば十分です。
戸籍を読むときは、
・今見ている戸籍が何の戸籍か
・この戸籍がいつからいつまでの戸籍か
・なぜその戸籍が作られたのか
・どうやって戸籍に入ったのか
・どうやって戸籍から抜けたのか
の順で確認すると、戸籍の流れを追いやすくなります。全部を細かく読むのではなく、被相続人と相続人に絞って、この順番で確認する。
これが、相続人が確定している場合の戸籍の読み方の基本です。
相続人がわからない場合の戸籍の取り方については、次の記事で解説しています。
相続人がわからない時の戸籍の取り方|どこから戸籍を集める?
相続の戸籍まわりの全体像は
▶相続の戸籍の集め方と必要書類|解説記事一覧
にまとめています。他のケースや手続きも含めて確認したい方は、あわせてご覧ください。
