現在の戸籍をさかのぼっていくと、平成改製戸籍の前に出てくるのが昭和23年式戸籍です。
昭和23年式戸籍は、現在の戸籍制度の基礎になっている戸籍です。そのため、書き方や考え方は現在の戸籍とかなり近い部分があります。一方で、それ以前の戸籍とは制度が大きく違います。昭和23年の戸籍法改正によって、それまでの戸主制が廃止されたためです。
また、戸籍の書き方も時代によって大きく違います。
・昭和23年式戸籍より前の戸籍 → 手書き
・昭和23年式戸籍 → 文字スタンプ
・平成改製戸籍 → コンピューター
この違いを知っておくと、古い戸籍を見たときに戸籍の年代を判断しやすくなります。
相続の戸籍収集では、平成改製戸籍の前に昭和23年式戸籍の改製原戸籍が出てくることがよくあります。そのため、この戸籍をどう読むかを理解しておくと、古い戸籍を追いやすくなります。
この記事では、昭和23年式戸籍を読むときに確認するポイントを解説します。
戸籍の読み方の基本については、まず次の記事をご覧ください。
戸籍の読み方|相続人が確定している場合に見るポイント
相続の戸籍収集にお困りの方へ
相続では、まず被相続人の戸籍を「出生から死亡まで」揃える必要があります。
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昭和23年式戸籍とは
昭和23年式戸籍は、昭和23年の戸籍法改正によって作られた戸籍です。この改正で、日本の戸籍制度は大きく変わりました。それまでの戸主制が廃止され、夫婦と子を単位とする現在に近い戸籍制度に変わったためです。
そのため、昭和23年式戸籍は「戸主制ではない」「夫婦と子を単位にした戸籍」「現在の戸籍制度に近い構造」という特徴があります。相続の戸籍収集では、平成改製戸籍の前の戸籍として出てくることが多い戸籍です。
平成改製戸籍については、次の記事で詳しく解説しています。
平成改製戸籍の読み方|相続で確認するポイントを分かりやすく解説
昭和23年式戸籍は戸主制ではない
昭和23年式戸籍の大きな特徴は、戸主制ではないことです。それ以前の戸籍では、戸主という一家の代表者がいて、その戸主を中心に家族関係を見ていきました。しかし昭和23年の戸籍法改正によって、戸主制度は廃止されました。
そのため昭和23年式戸籍では、「戸主という記載はない」「筆頭者という表示になる」という違いがあります。筆頭者は戸籍の先頭に書かれている人ですが、戸主のような法的な権限はありません。単に戸籍の先頭に記載されている人という扱いです。
戸籍の続柄の読み方については、次の記事で詳しく解説しています。
戸籍の続柄の読み方|古い戸籍は戸主を基準に家族関係を読む
昭和23年式戸籍は文字スタンプで書かれている
戸籍の読みやすさは、戸籍の書き方によってかなり変わります。古い戸籍は基本的に手書きで書かれているため、文字が読みにくいことがあります。
一方、昭和23年式戸籍では、基本的に文字スタンプが使われています。そのため、手書きの戸籍よりもかなり読みやすくなっています。戸籍の書き方は大きく分けると次のようになります。
・昭和23年式戸籍より前の戸籍 → 手書き
・昭和23年式戸籍 → 文字スタンプ
・平成改製戸籍 → コンピューター
この違いを知っておくと、戸籍の年代や読みやすさを判断しやすくなります。
昭和23年式戸籍でまず確認するポイント
昭和23年式戸籍を見たときは、最初に次のポイントを確認すると読みやすくなります。
「本籍」「筆頭者」「被相続人の記載」「相続人の記載」「身分事項」「転籍や改製の記載」
まず本籍と筆頭者を見て、その戸籍がどこの戸籍で、誰を先頭にした戸籍なのかを確認します。そのうえで、被相続人と相続人が載っているかを見ます。次に、各人の身分事項を見て、「どうやって戸籍に入ったのか」「どうやって戸籍から抜けたのか」を確認します。
編製原因の読み方については、次の記事で解説しています。
戸籍の編製原因とは|転籍・婚姻・分家・家督相続で戸籍の流れを読む
昭和23年式戸籍では身分事項を確認する
昭和23年式戸籍を読むときは、身分事項を確認します。身分事項には、次のような出来事が記録されています。
「出生」「婚姻」「離婚」「養子縁組」「転籍」「死亡」
これらの出来事によって、人が戸籍に入り、戸籍から抜けていきます。
戸籍を読むときは「どうやって戸籍に入ったのか」「どうやって戸籍から抜けたのか」を確認することが重要です。
戸籍の数字の読み方については、次の記事で解説しています。
戸籍の数字の読み方|漢数字・大字・略字(壱・弐・参)を解説
被相続人の死亡と相続人の記載を確認する
相続で昭和23年式戸籍を見るときは、まず被相続人の死亡の記載があるかを確認します。この戸籍に死亡の記載があれば、その戸籍を被相続人の最後の戸籍の1つとして読むことができます。
次に、相続人となる人がこの戸籍にどう載っているかを確認します。例えば、「配偶者」「長男」「長女」などの続柄を見ることで、被相続人との家族関係を確認できます。ただし、ここに載っている人だけで終わるとは限りません。前後の戸籍まで追う必要があることもあります。
相続人が分からない状態で、どこから戸籍を確認していくのかについては、次の記事で解説しています。
相続人がわからない時の戸籍の取り方|どこから集める?
昭和23年式戸籍では転籍の記録も確認する
昭和23年式戸籍では、転籍によって戸籍が移動していることがあります。転籍とは、本籍地を別の市区町村に移すことです。転籍があると、「前の戸籍」「次の戸籍」の両方が存在します。
そのため、戸籍を読むときは
・この戸籍の前に別の戸籍があるのか
・この戸籍のあとに別の戸籍があるのか
を確認する必要があります。
転籍の記録を見ると、どこで戸籍の流れが切り替わったのかが分かります。
昭和23年式戸籍は平成改製の前の戸籍として出てくることが多い
相続で戸籍を集めると、昭和23年式戸籍は平成改製戸籍の前の戸籍として出てくることが多くなります。つまり、「平成改製戸籍」→「昭和23年式戸籍の改製原戸籍」という流れです。平成改製戸籍だけでは足りない場合は、その前の昭和23年式戸籍まで確認することになります。
昭和23年式戸籍の前にはさらに古い戸籍が出てくることがある
昭和23年式戸籍の前には、さらに古い戸籍が出てくることがあります。
例えば、「大正4年式戸籍」「明治31年式戸籍」「明治19年式戸籍」です。
それぞれの戸籍の読み方については、次の記事で解説しています。
大正4年式戸籍の読み方|相続で確認するポイントを分かりやすく解説
明治31年式戸籍の読み方|戸主制の戸籍で確認するポイントを解説
明治19年式戸籍の読み方|最も古い戸主制の戸籍で確認するポイント
相続で昭和23年式戸籍を見る順番
相続で昭和23年式戸籍を見るときは、次の順番で確認すると分かりやすくなります。
・本籍と筆頭者
・被相続人の死亡の記載
・相続人の記載
・各人の身分事項
・転籍や改製の記載
・前後の戸籍につながるか
この順番で見ていくと、その戸籍が戸籍の流れのどこにあるのかをつかみやすくなります。
戸籍収集にお困りの方へ
相続では
・戸籍を出生から死亡まで集める
・相続人を確定する
・法定相続情報一覧図を作成する
といった作業が必要になります。
しかし実際には
・古い戸籍の読み方が分からない
・どの戸籍が前後につながるのか分からない
・改製原戸籍をどうやって追えばいいのか分からない
・相続人を戸籍でどう確認すればいいのか分からない
といったケースも少なくありません。
戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)では
・相続に必要な戸籍収集
・法定相続情報一覧図の作成
をまとめて対応しています。
戸籍が多い相続でも、戸籍収集から一覧図作成まで一括対応可能です。
基本料金は19,800円です(料金は相続人の人数で変わりますが、戸籍の通数では変わりません)。
まとめ
昭和23年式戸籍は、昭和23年の戸籍法改正によって作られた戸籍です。それ以前の戸籍とは違い、戸主制ではなく、夫婦と子を単位とした戸籍になっています。
また戸籍の書き方は
・昭和23年式戸籍より前の戸籍 → 手書き
・昭和23年式戸籍 → 文字スタンプ
・平成改製戸籍 → コンピューター
という違いがあります。
相続で昭和23年式戸籍を読むときは
・本籍と筆頭者
・被相続人の死亡の記載
・相続人の記載
・身分事項
・転籍や改製の記載
・前後の戸籍のつながり
を確認することが重要です。
平成改製戸籍の前には昭和23年式戸籍の改製原戸籍が出てくることが多いため、この戸籍の読み方を理解しておくと、古い戸籍を追いやすくなります。
戸籍を読むときの全体像については、次の記事で解説しています。
戸籍の読み方|相続人が確定している場合に見るポイント
相続の戸籍まわりの全体像は
▶相続の戸籍の集め方と必要書類|解説記事一覧
にまとめています。他のケースや手続きも含めて確認したい方は、あわせてご覧ください。
