相続が始まったあと、
・とりあえず後でやろうと思っている
・まだ急がなくても大丈夫だと思っている
・落ち着いてから戸籍を集めようと思っている
という方は少なくありません。
実際、相続の戸籍収集は、相続発生直後に必ず完了しなければならないわけではありません。
しかし、一方で、後回しにしたことで、
・相続放棄期限に間に合わなくなった
・税務手続が遅れた
・銀行口座が動かせないままになった
・相続人が増えてしまった
・相続関係が複雑化した
といったケースもあります。
相続では、
・銀行
・証券
・相続登記
・相続税申告
など、多くの手続で最初に「相続人確定」が必要になります。
そして、その前提になるのが戸籍収集です。つまり、戸籍収集が終わらない限り、相続手続全体が止まります。
この記事では、戸籍収集を急ぐべきケースと、放置すると不利になりやすい場面を実務ベースで解説します。
相続の戸籍収集にお困りの方へ
相続では、まず被相続人の戸籍を「出生から死亡まで」揃える必要があります。
ただ本当に迷いやすいのは、相続人側の戸籍を「誰の・どこまで」用意すべき範囲が分からないことです。
戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)が、相続に必要な戸籍収集を全国対応で代行します。
基本料金は19,800円です(料金は相続人の人数で変わりますが、戸籍の通数では変わりません)。
先に結論
戸籍収集は、すべての相続で急がなければならないわけではありません。
しかし、
・相続放棄を検討している
・準確定申告が必要
・相続税申告が必要
・銀行や証券の手続を進めたい
・相続人が高齢
・兄弟姉妹相続
などの場合は、後回しで不利になりやすいです。
相続では、
・銀行
・証券
・相続登記
などの手続も、相続人確定が終わらない限り進めることができません。
さらに放置すると、
・相続放棄できなくなる
・延滞税や加算税が発生する
・相続人が増える
・戸籍収集範囲が広がる
こともあります。
重要なのは、「放置すると何が起きる相続なのか」を早めに把握することです。
相続放棄を検討している
最も急ぐべきケースの1つです。相続放棄は、原則として、
「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」
に家庭裁判所へ申述する必要があります。
そのため、
・相続人が誰なのか
・自分が相続人なのか
を確認するために、戸籍収集が必要になることがあります。
特に、
・兄弟姉妹相続
・代襲相続
・前婚の子がいる可能性
などでは、相続人確認に時間がかかることがあります。
そして問題なのが、期限を過ぎた場合です。
相続放棄できなくなると、
・借金
・未払い債務
・保証債務
なども含めて相続する可能性があります。
つまり、「借金があると知らなかった」場合でも、相続人として支払義務を負う可能性があります。「まだ大丈夫だと思っていた」結果、期限が近づいて慌てるケースもあります。
準確定申告が必要
被相続人に所得があった場合は、準確定申告が必要になることがあります。
準確定申告は、原則として、
「相続開始を知った日の翌日から4か月以内」
です。
このときも、
・相続人確定
・戸籍確認
が必要になります。
特に、
・不動産所得
・事業所得
・複数相続人
などがある場合は注意が必要です。
また、期限を過ぎると、
・延滞税
・加算税
などが発生する可能性があります。
相続税申告が必要
相続税申告は、原則として、
「相続開始を知った日の翌日から10か月以内」
です。
10か月あるため、「まだ時間がある」と思われやすいですが、実際には、
・戸籍収集
・相続人確定
・銀行
・証券
・不動産
・遺産分割
・税理士対応
など、多くの手続が関係します。
しかも、
・銀行
・証券
・相続登記
などは、相続人確定が終わらない限り進めることができません。つまり、戸籍収集が止まると、相続手続全体が止まります。
さらに、期限を過ぎると、
・延滞税
・加算税
が発生する可能性があります。
また、遺産分割がまとまらないことで、
・配偶者控除
・小規模宅地等の特例
などで不利になるケースもあります。
特に、「10か月あるから後でやればいい」と思っていた結果、戸籍収集や相続人確定が遅れ、全体スケジュールが間に合わなくなるケースは珍しくありません。
銀行や証券の手続を進めたい
被相続人名義の口座や証券は、相続手続が必要になります。
しかし、実際には、
・戸籍一式
・相続人確定
が終わらない限り、本格的な相続手続を進めることができません。
そのため、
・生活費
・施設費用
・不動産維持費
・納税資金
などの関係で早めに動きたい場合は、戸籍収集を後回しにしない方がよいことがあります。
特に銀行では、
・出生から死亡までつながる戸籍
・相続人全員確認
を求められることが多いです。
戸籍不足があると、
・解約
・払戻し
・名義変更
などが止まります。
銀行で戸籍不足と言われるケースについては、以下の記事で詳しく解説しています。
銀行で戸籍が足りないと言われたら?相続手続で追加提出になる典型例
相続人が高齢
相続人が高齢の場合も、早めに動いた方がよいことがあります。
相続を放置している間に、
・認知症が進行する
・施設入所する
・意思確認が難しくなる
ことがあります。
遺産分割協議では、相続人本人の意思確認が必要です。
そのため、判断能力の問題が出ると、
・成年後見
・手続長期化
につながることがあります。
兄弟姉妹相続
兄弟姉妹相続は、放置で複雑化しやすいです。
たとえば、
・兄弟姉妹が亡くなる
・甥姪へ代襲相続する
・さらに数次相続になる
ことがあります。
最初は少人数だった相続が、放置によって一気に人数が増えることもあります。
また、
・異母兄弟
・異父兄弟
・前婚の子
などが後から判明することもあります。
兄弟姉妹相続については、以下の記事で詳しく解説しています。
兄弟姉妹相続で戸籍収集が大変なのはなぜ?相続人確定でも長引く理由
数次相続になりそう
相続を放置している間に、相続人が亡くなると数次相続になります。
すると、
・別の相続が追加発生
・確認戸籍が増える
・相続人が増える
ことがあります。
最初は単純だった相続が、放置によって一気に複雑化するケースもあります。
数次相続については、以下の記事で詳しく解説しています。
数次相続とは?代襲相続との違いと相続人・必要戸籍の考え方を解説
不動産を放置できない
相続財産に不動産がある場合も注意が必要です。
たとえば、
・売却予定
・空き家問題
・固定資産税
・管理問題
などがあります。
さらに、相続登記を進めるには、戸籍収集と相続人確定が必要になります。そのため、「あとでやろう」としている間に、不動産関係の問題が大きくなることがあります。
放置すると不利になりやすい場面
相続人が増える
放置中に、
・相続人死亡
・代襲相続発生
・数次相続発生
となると、関係者が増えていきます。
その結果、
・戸籍収集範囲
・連絡調整
・遺産分割
が一気に大変になります。
戸籍収集範囲が広がる
相続人が増えると、
・確認する戸籍
・請求先自治体
も増えます。
特に兄弟姉妹相続では、
・父母双方の出生から死亡まで
・場合によっては祖父母
・甥姪確認
まで必要になることがあります。
他の相続人との温度差が大きくなる
放置期間が長いと、
・早く終わらせたい人
・放置したい人
の温度差も出やすくなります。
これがトラブルにつながることもあります。
書類や情報が分からなくなる
時間が経つほど、
・本籍地情報
・通帳
・権利証
・関係資料
などが分からなくなることもあります。
特に、
・一人暮らし
・空き家
・親族との関係が薄い
ケースでは注意が必要です。
逆に急がなくてもよいケースもある
すべての相続が「今すぐ対応必須」ではありません。
たとえば、
・相続人が少ない
・関係が良好
・財産が単純
・期限が迫っていない
場合は、比較的落ち着いて進められることもあります。
重要なのは、「放置で複雑化しそうか」を判断することです。
戸籍収集を後回しにすると「最初から確認し直し」になることもある
相続を長期間放置すると、
・新たな相続発生
・代襲相続発生
・相続人追加
によって、最初から確認し直しになることがあります。
たとえば、「以前集めた戸籍だけでは足りなくなる」ケースもあります。
そのため、
・今の段階で相続人を確定しておく
・必要範囲を早めに確認する
ことには意味があります。
戸籍収集にお困りの方へ
相続では、
・必要な人物について戸籍を出生から死亡まで集める
・相続人を確定する
・法定相続情報一覧図を作成する
必要があります。
しかし、実際には、
・後回しにしていた
・相続放棄期限が近づいている
・税務手続が進まない
・銀行手続が止まっている
・相続人が増えていた
・兄弟姉妹相続で複雑化した
・どこまで必要か分からない
といった理由で相談されることがあります。
戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)では、
・相続に必要な戸籍収集
・相続人の確定
・法定相続情報一覧図の作成
をまとめて対応しています。
複雑化した相続でも、必要な戸籍を確認しながら対応可能です。
基本料金は19,800円です(料金は相続人の人数で変わりますが、戸籍の通数では変わりません)。
まとめ
戸籍収集は、すべての相続で急ぐ必要があるわけではありません。
しかし、
・相続放棄
・準確定申告
・相続税申告
・銀行や証券の相続手続
・兄弟姉妹相続
・数次相続
・高齢相続人
などでは、放置で複雑化することがあります。
特に相続では、
・銀行
・証券
・相続登記
・税務手続
など、多くの手続の前提として相続人確定が必要になります。
そして、その前提になるのが戸籍収集です。そのため、「放置すると何が起きる相続なのか」を早めに把握することが重要です。
相続の戸籍まわりの全体像は
▶相続の戸籍の集め方と必要書類|解説記事一覧
にまとめています。他のケースや手続きも含めて確認したい方は、あわせてご覧ください。
