改製原戸籍とは?戸籍謄本・除籍謄本との違いと相続で必要になる理由

相続の戸籍を集めていると、「戸籍謄本」「除籍謄本」「改製原戸籍」といった書類が出てくることがあります。
この中でも「改製原戸籍」は、普段あまり聞かない言葉のため、

・改製原戸籍とは何か
・戸籍謄本や除籍謄本との違い
・なぜ相続で必要になるのか
・どんなときに出てくるのか

が分かりにくいと感じる方も多いです。

改製原戸籍とは、戸籍制度の変更によって新しい戸籍に作り替えられる前の戸籍です。

相続の戸籍収集では、現在の戸籍だけでは過去の家族関係が分からないことがあり、改製原戸籍までさかのぼって確認する必要があるケースも少なくありません。

また、改製原戸籍は「今の戸籍の直前の1通だけ」とは限りません。戸籍制度の変更は1回だけではないため、実務では複数世代の改製原戸籍が出てくることもあります。

この記事では

・改製原戸籍とは何か
・なぜ改製原戸籍が作られるのか
・戸籍謄本や除籍謄本との違い
・相続で改製原戸籍が必要になる理由
・どんな場面で出てくるのか
・改製原戸籍の取得方法
・戸籍収集での位置づけ
・取得するときの注意点

を実務の視点で分かりやすく解説します。

なお、戸籍の種類全体を知りたい方は
戸籍の種類とは?戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の違い
の記事も参考になります。

相続の戸籍収集にお困りの方へ

相続では、まず被相続人の戸籍を「出生から死亡まで」揃える必要があります。
ただ本当に迷いやすいのは、相続人側の戸籍を「誰の・どこまで」用意すべき範囲が分からないことです。

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目次

改製原戸籍とは

改製原戸籍とは、戸籍制度の変更によって新しい戸籍に作り替えられる前の戸籍です
戸籍制度はこれまでに何度も変更されており、そのたびに古い戸籍は新しい戸籍に作り替えられてきました。
このとき、作り替え前の戸籍が改製原戸籍として残ります。
ここで大事なのは、改製原戸籍は単に「現在の戸籍の一つ前の戸籍」とは限らないという点です。

実務では、改製が重なって

・昭和23年式の戸籍(平成改製前の戸籍)
・大正4年式戸籍(昭和23年式への改製前の戸籍)
・明治31年式戸籍(大正4年式への改製前の戸籍)

のように、複数世代の改製原戸籍が出てくることがあります。
つまり改製原戸籍は、「その時点で新しい戸籍に作り替えられる前の古い戸籍」と理解するのが正確です。

なぜ改製原戸籍が作られるのか

改製原戸籍が作られる理由は、戸籍の改製です。戸籍は、法改正や管理方法の変更に合わせて、書式や記載方法、管理のしかたが変わることがあります。例えば「家制度廃止後の戸籍への変更」「紙戸籍からコンピューター戸籍への変更」などです。
こうした変更があると、新しい方式の戸籍が作られます。
そして、それまで使われていた古い戸籍が改製原戸籍として残ります。

つまり、改製原戸籍は「古い戸籍が不要になったから消えたものではなく、新しい戸籍に作り替えられた結果として残る戸籍」です。
ここを押さえておくと、除籍謄本との違いも分かりやすくなります。

改製原戸籍と戸籍謄本の違い

改製原戸籍と戸籍謄本の違いは、「現在使われている戸籍か、改製前の古い戸籍か」という点です。

戸籍謄本→ 現在使われている戸籍の内容を証明する書類
改製原戸籍→ 改製前の古い戸籍の内容を証明する書類

ただし、ここで注意したいのは、「現在の戸籍があれば過去の情報も全部分かるとは限らない」という点です。

戸籍が改製されると、新しい戸籍には必要な事項が転記されます。
しかし、改製前の戸籍に載っていた過去の記載が、そのままの形で全部見えるとは限りません。

そのため、現在の戸籍だけでは「過去の婚姻歴」「前婚の子の有無」「古い続柄や家族関係」「改製前の戸籍で確認しやすい身分関係」などが十分に確認できないことがあります。このようなときに、改製原戸籍まで確認する必要が出てきます。

戸籍謄本については
戸籍謄本とは?全部事項証明書との違い・相続で必要になる理由
の記事でも詳しく解説しています。

改製原戸籍と除籍謄本の違い

改製原戸籍と除籍謄本は、どちらも古い戸籍ですが、意味は異なります。

改製原戸籍→ 戸籍制度の変更によって作り替えられる前の戸籍
除籍謄本→ 戸籍にいた人が全員いなくなった戸籍

改製原戸籍=戸籍制度の変更による区別
除籍謄本=戸籍の状態による区別

そのため実務では「改製原戸籍」「除籍になっている戸籍」「除籍になっている改製原戸籍」のように、考え方が重なることもあります。
ここを混同すると、「今取るべきなのは改製原戸籍か」「除籍謄本か」「その両方か」が分かりにくくなります。

除籍謄本については
除籍謄本とは?戸籍謄本との違い・相続で必要になる理由
の記事も参考になります。

改製原戸籍の具体例

言葉だけだと分かりにくいため、具体例で見ておきます。
例えば、ある人の戸籍がもともと紙の戸籍だったとします。その後、戸籍のコンピューター化によって新しい戸籍が作られた場合、「今使われているコンピューター化後の戸籍」「その前に使われていた紙の戸籍」の2つが存在することになります。このとき、古い紙の戸籍が改製原戸籍です。

さらにもっと古い世代までたどると、

・平成改製後の現在戸籍
・昭和23年式の戸籍(平成改製前の戸籍)
・大正4年式戸籍(昭和23年式への改製前の戸籍)
・明治31年式戸籍(大正4年式への改製前の戸籍)

というように、改製や制度変更をまたいで複数の古い戸籍がつながっていくことがあります。
そのため改製原戸籍は、1通だけとは限らず、相続では何通も続くことがあります。

相続で改製原戸籍が必要になる理由

相続人を正確に確認するため

相続では、まず相続人を正確に確定する必要があります。相続人とは、法律で決められた相続の権利を持つ人です。例えば「配偶者」「子」「親」「兄弟姉妹」などです。

相続人を確定するには、被相続人の家族関係を過去までたどって確認する必要があります。

現在の戸籍だけでは足りないことがあるため

相続では、現在の戸籍だけでは情報が足りないことがあります。
例えば「過去の婚姻」「前婚の子」「養子縁組」「認知された子」「早く亡くなった子」などです。これらを確認するには、改製前の戸籍までさかのぼる必要があることがあります。特に、

・前婚の子がいないか確認したい
・兄弟姉妹相続で親の戸籍まで必要になった
・代襲相続で亡くなった子の子まで確認したい

といった場面では、改製原戸籍が重要になります。
現在の戸籍だけを見て「相続人はこの人たちだけ」と判断してしまうと、相続人の漏れにつながることがあります。

相続の戸籍収集での位置づけ

相続では通常、被相続人の出生から死亡までの戸籍を確認します。
戸籍は「婚姻」「転籍」「死亡」「戸籍制度の変更」などによって新しい戸籍に移るため、戸籍をたどると「現在戸籍」「除籍謄本」「改製原戸籍」などが出てくることがあります。
ただし、これは固定の順番で並ぶという意味ではありません。

実務では、現在戸籍からさかのぼっていく中で、除籍謄本や改製原戸籍をつなげながら、必要な範囲を出生まで確認していきます。大事なのは、書類名の順番ではなく、前後の戸籍がつながっているかです。

どんなときに改製原戸籍が出てくるのか

改製原戸籍が出てきやすいのは、例えば次のような場面です。

・被相続人が高齢で、古い戸籍までたどる必要がある場合
・兄弟姉妹相続で親の出生まで確認が必要な場合
・転籍や戸籍の改製が複数回行われている場合
・現在戸籍だけでは前婚の子や古い家族関係が見えない場合

特に相続人が兄弟姉妹になるケースでは、親の出生から死亡までの戸籍確認が必要になりやすく、その過程で改製原戸籍が何通も出てくることがあります。

改製原戸籍はどこで取得できる?

改正原戸籍は本籍地の市区町村役場で取得できます。戸籍は、住所ではなく本籍地に置かれている点に注意が必要です。

本籍地が分からない場合は、以下の記事も参考になります。
本籍地が分からない時の調べ方|住民票で確認する方法と相続の戸籍収集

改製原戸籍の取得方法

改製原戸籍は役所の窓口や郵送請求で取得できます。
相続では、本籍地が遠方のことも多いため、郵送請求で取得するケースが多いです。

改製原戸籍を取得するときの注意点

改製原戸籍を取得するときは、次の点に注意が必要です。

・改製原戸籍が1通とは限らない
・除籍謄本と混在することがある
・複数の役所に分かれていることがある
・現在戸籍だけで足りると思い込まない

相続では「改製原戸籍」「除籍謄本」「さらに別の改製原戸籍」と続くことも珍しくありません。また、

・転籍が多く請求先が増える
・古い戸籍のため読みづらい
・どこまで取れば足りるのか分からない
・戸籍同士のつながりが追いにくい

といった詰まり方も多いです。
そのため戸籍収集では、被相続人の戸籍を出生までつなげることを目標に確認していく必要があります。

戸籍収集にお困りの方へ

相続では、被相続人の戸籍を出生から死亡までそろえる必要があります。しかし実際には

・改製原戸籍が何通も続く
・どこまでさかのぼればいいか分からない
・本籍地が何度も変わっている
・複数の役所に請求する必要がある
・除籍謄本との違いが分からない

といったケースが多くあります。また、

・現在戸籍だけでは足りなかった
・改製原戸籍が何通も続いて終わりが見えない
・除籍謄本と改製原戸籍のどちらを取るべきか分からない
・兄弟姉妹相続で親の古い戸籍まで必要になった

といった場面で止まることも少なくありません。

戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)では、相続に必要な戸籍収集を全国対応で代行しています。
基本料金は19,800円です(料金は相続人の人数で変わりますが、戸籍の通数では変わりません)

よくある質問

改製原戸籍とは何ですか?

改製原戸籍とは、戸籍制度の変更によって新しい戸籍に作り替えられる前の戸籍です。

改製原戸籍は現在の戸籍の一つ前の戸籍ですか?

必ずしもそうではありません。
実務では、改製が複数回行われているため、複数世代の改製原戸籍が出てくることがあります。

改製原戸籍と除籍謄本は同じですか?

同じではありません。
改製原戸籍は制度変更前の戸籍で、除籍謄本は戸籍にいた人が全員いなくなった戸籍です。

相続で改製原戸籍は必ず必要ですか?

必ずとは限りませんが、現在の戸籍だけでは過去の家族関係が十分に確認できない場合、改製原戸籍が必要になることがあります。

改製原戸籍はどこで取得できますか?

本籍地の市区町村役場で取得できます。窓口のほか、郵送請求でも取得できます。

改製原戸籍に有効期限はありますか?

法律上の一律の有効期限があるわけではありません。ただし、提出先によっては発行時期を求められることがあります。

まとめ

改製原戸籍とは、戸籍制度の変更によって作り替えられる前の戸籍です。
現在の戸籍の直前の1通だけとは限らず、実務では複数世代の改製原戸籍が出てくることもあります。
また、戸籍謄本が現在の戸籍であるのに対し、改製原戸籍は制度変更前の古い戸籍です。
除籍謄本とは意味が異なり、除籍謄本は戸籍の状態、改製原戸籍は戸籍制度の変更による区別です。

相続では相続人を確定するために戸籍を確認する必要があり、現在戸籍だけでは足りないことも多く、改製原戸籍まで確認することがあります。

そのため、相続の戸籍収集では、現在戸籍だけでなく、除籍謄本や改製原戸籍をつなげながら、被相続人の出生まで戸籍を確認することが重要になります。

相続の戸籍まわりの全体像は
相続の戸籍の集め方と必要書類|解説記事一覧
にまとめています。他のケースや手続きも含めて確認したい方は、あわせてご覧ください。

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