戸籍の婚姻編製とは?婚姻で戸籍がどう変わるかを解説

相続で戸籍を集めていると、

・婚姻をきっかけに戸籍が変わっている
・同じ人なのに途中から別の戸籍にいる
・婚姻前の戸籍と婚姻後の戸籍で本籍地が変わっている

といった場面があります。

婚姻は、戸籍の編製原因の一つです。

戸籍は、婚姻をきっかけに新しく作られたり、所属する戸籍が変わったりすることがあります。そのため相続で戸籍を追うときは、婚姻によって戸籍の流れがどう変わったかを読めることが重要です。

しかも、婚姻編製が問題になるのは被相続人本人だけではありません。子や甥姪が代襲相続人になる場合も、婚姻で戸籍が変わっていると、現在戸籍だけでは親子関係や戸籍の流れを追いにくいことがあります。

特に、

・婚姻後の戸籍だけ見て終わったと思ってしまう
・婚姻前の戸籍を見落とす
・婚姻でどの戸籍からどの戸籍へ動いたのか分からない

といったところで止まりやすいです。

この記事では、戸籍の婚姻編製とは何かを相続実務の目線で解説します。

具体的には、

・婚姻はなぜ編製原因になるのか
・婚姻で戸籍がどう変わるのか
・相続でどこが重要か
・婚姻がある戸籍をどう追うか
・止まりやすいポイント

を順番に見ていきます。

なお、編製原因全体の見方は、以下の記事でまとめて解説しています。
戸籍の編製原因とは|転籍・婚姻・分家・家督相続で戸籍の流れを読む

相続の戸籍収集にお困りの方へ

相続では、まず被相続人の戸籍を「出生から死亡まで」揃える必要があります。
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目次

婚姻は戸籍の編製原因の一つ

婚姻は、戸籍の編製原因の一つです。ここでいう編製原因とは、その戸籍がなぜ作られたのか、あるいはなぜその戸籍の流れが変わったのかを示すものです。

相続で戸籍を追うときに大事なのは、「婚姻したという事実」そのものより、「婚姻によって戸籍がどう動いたか」です。戸籍は、婚姻をきっかけに

・新しい戸籍が作られることがある
・別の戸籍へ入ることがある
・本籍地が変わることがある

ため、婚姻は戸籍の流れを読む大きな手がかりになります。つまり、婚姻は家族関係の出来事であるだけでなく、戸籍のつながりを変える編製原因でもあります。

婚姻編製とは婚姻をきっかけに戸籍が作られたり所属が変わったりすること

婚姻編製とは、婚姻をきっかけに戸籍が作られたり、所属する戸籍が変わったりすることです。

戸籍は、婚姻があるたびに必ず全く同じ形で動くわけではありません。ただ、婚姻によって戸籍の位置が変わることは非常に多く、相続で戸籍を追うときの大きな分かれ目になります。

そのため、戸籍を読んでいるときは、

・いつ婚姻したのか
・婚姻によって新戸籍が作られたのか
・どの戸籍からどの戸籍へ移ったのか

を見る必要があります。

相続で必要なのは、婚姻制度の説明そのものではなく、婚姻によって戸籍の流れがどこで切り替わったかをつかむことです。

相続で婚姻編製が重要になる理由

相続では、被相続人の戸籍を出生から死亡まで集めたり、相続人の戸籍を確認したりする必要があります。このとき、婚姻によって戸籍が変わっていると、今の戸籍だけでは過去の流れを追えないことがあります。

特に婚姻は、

・婚姻前の戸籍が別にある
・婚姻後に本籍地が変わることがある
・現在の戸籍だけでは婚姻前の流れを追えないことがある

という点で重要です。たとえば、配偶者や子の現在戸籍を見ても、その人の婚姻前の戸籍は別にあることがあります。ここで終わったと思ってしまうと、戸籍の流れが途中で切れます。

また、子や甥姪が代襲相続人になる場面でも、現在戸籍だけでは足りないことがあります。婚姻で戸籍が変わっていると、婚姻前の戸籍まで見ないと、親子関係や戸籍のつながりを追いにくいことがあるからです。

つまり、婚姻編製を正しく読めないと、今の戸籍は確認しても、その前の流れを落としやすいです。

婚姻で戸籍が変わる代表的なパターン

婚姻で戸籍がどう変わるかは、相続でかなり重要です。代表的には、次のような動きがあります。

・婚姻をきっかけに新しい戸籍が作られる
・婚姻をきっかけに別の戸籍へ入る
・婚姻をきっかけに本籍地が変わる

ここで大事なのは、「婚姻したら必ず同じ形で戸籍が変わる」と機械的に考えないことです。見るべきなのは、その人の戸籍が婚姻でどこへつながったかです。

婚姻で新しい戸籍が作られることがある

婚姻では、夫婦の新しい戸籍が作られることがあります。

この場合は、

婚姻前の戸籍

婚姻

新しい戸籍

という流れになります。

相続で重要なのは、今見ている戸籍が婚姻後に作られた新戸籍なら、その前の戸籍が別にあるという点です。

婚姻で別の戸籍に入ることがある

婚姻では、一方が他方の戸籍に入る形になることもあります。この場合も、戸籍の所属先が変わるため、その人自身の流れを追うときは婚姻前の戸籍を見ないといけません。相続で配偶者や被相続人の流れを追うときに、「今いる戸籍だけで全部分かる」とは限らない理由の一つがここです。

h3 婚姻をきっかけに本籍地が変わることがある

婚姻のときに、本籍地を新しく決めることがあります。そのため、婚姻編製は戸籍の所属が変わるだけでなく、本籍地の流れにも影響します。

ここを読めると、

・婚姻前の戸籍はどこにあるか
・婚姻後の戸籍はどこの役所にあるか

を追いやすくなります。

婚姻編製がある戸籍を相続でどう追うか

相続で婚姻編製がある戸籍を追うときは、次の順で見ると分かりやすいです。

まず今の戸籍が婚姻後の戸籍かを見る

最初に見るのは、今取れている戸籍が婚姻後の戸籍なのかどうかです。ここで、その戸籍が人生のどの段階のものかが分かります。

次に婚姻前の戸籍が別にないかを見る

婚姻後の戸籍であれば、その前に婚姻前の戸籍がある可能性があります。この部分を見ないと、戸籍の流れが途中で切れます。

婚姻前の戸籍を取ってさらに前を追う

婚姻前の戸籍が分かれば、その戸籍を取ってさらに前を追います。相続で必要なのは、被相続人や必要な相続人の戸籍の流れが切れずにつながることだからです。

代襲相続人なら親とのつながりも意識して追う

子や甥姪が代襲相続人になる場合は、その人の現在戸籍だけで終わらないことがあります。婚姻で戸籍が変わっていると、婚姻前の戸籍まで見ないと、

・本当にその死亡した子の子なのか
・本当にその死亡した兄弟姉妹の子なのか
・他に同順位の代襲相続人がいないか

を追いにくいことがあります。そのため、代襲相続があるときは、婚姻前後の戸籍の流れも意識して確認することが大切です。

婚姻編製で止まりやすい典型パターン

相続実務で止まりやすいのは、次のようなパターンです。

婚姻後の戸籍だけ見て終わったと思う

一番多いのがこれです。現在の戸籍や比較的新しい戸籍を見て安心してしまい、婚姻前の戸籍が別にあることを見落とすパターンです。

婚姻と転籍が重なっていて流れを見失う

婚姻のあとに本籍地が変わっていたり、婚姻をきっかけに本籍地が変わっていたりすると、戸籍の流れが見えにくくなります。この場合は、「婚姻で戸籍の所属が変わったのか」「転籍で本籍地が変わったのか」を分けて見る必要があります。

転籍については、以下の記事で詳しく解説しています。
戸籍の転籍とは?相続で戸籍が移る仕組みと追い方を解説

婚姻前の氏や家族関係を今の戸籍だけで判断してしまう

婚姻後の戸籍だけでは、婚姻前の戸籍の流れや当時の家族関係がそのまま全部見えるとは限りません。そのため、今の戸籍だけで過去を決めつけると止まりやすいです。

代襲相続人の現在戸籍だけで判断してしまう

子や甥姪が代襲相続人になる場合、現在戸籍だけで親子関係や戸籍の流れが全部分かるとは限りません。婚姻で戸籍が変わっていると、婚姻前の戸籍まで見ないと代襲のつながりを追いにくいことがあります。

婚姻編製と転籍は分けて見ることが大事

相続で戸籍を追うときは、婚姻編製と転籍を分けて見ることが大切です。婚姻編製は、婚姻をきっかけに戸籍が作られたり所属が変わったりすることです。転籍は、本籍地の移動です。この2つは重なることがあります。

たとえば、

・婚姻で新戸籍が作られる
・その後に本籍地が変わる
・さらに別の戸籍へつながる

というように、何層にもなっていることがあります。この場合は、「婚姻で戸籍の所属がどう変わったか」「本籍地はどこへ動いたか」を別々に見ないと、流れを見失いやすくなります。

婚姻編製が相続で重要になる場面

婚姻編製が特に重要になるのは、次のような場面です。

・被相続人の戸籍を出生から死亡まで追うとき
・配偶者の戸籍の流れを確認するとき
・子や相続人の戸籍が婚姻で変わっているとき
・代襲相続人である孫や甥姪の戸籍の流れを確認するとき
・婚姻前の戸籍まで見ないと過去の流れがつながらないとき

つまり、婚姻編製は「結婚したことの説明」ではなく、「戸籍がどこからどこへ動いたかを見るための手がかり」として重要です。

相続で婚姻編製を読むときに押さえたいこと

相続で婚姻編製を読むときに大事なのは、次の3点です。

・婚姻後の戸籍だけで終わらないことがある
・婚姻前の戸籍が別にあることがある
・婚姻と本籍地の変化を分けて見る必要がある

また、代襲相続があるときは、現在戸籍だけで判断せず、婚姻前後の戸籍の流れまで見て親子関係を追えるかを意識することが大切です。

つまり、婚姻編製は婚姻をきっかけに戸籍の流れが変わる編製原因であり、相続では婚姻前後の戸籍をつなげて追う手がかりになります。

戸籍収集にお困りの方へ

相続では、
・被相続人の戸籍を出生から死亡まで集める
・戸籍を確認して相続人を確定する
・法定相続情報一覧図を作成する
必要があります。

しかし、実際には、
・婚姻で戸籍が変わっていて前の戸籍が追えない
・今の戸籍だけでは婚姻前の流れが分からない
・婚姻と転籍が重なっていて流れを読みづらい
・代襲相続人の戸籍のつながりが追えない
・どこで戸籍収集が終わりなのか判断しにくい
といった形で止まりやすいです。

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まとめ

婚姻は、戸籍の編製原因の一つです。婚姻編製とは、婚姻をきっかけに戸籍が作られたり、戸籍の所属が変わったりすることです。

相続で戸籍を追うときは、婚姻編製を正しく読むことが重要です。なぜなら、婚姻後の戸籍だけでは前の戸籍の流れが見えず、婚姻前の戸籍が別にあることがあるからです。

また、婚姻編製が重要になるのは、被相続人本人だけではありません。代襲相続があるときは、孫や甥姪の現在戸籍だけでは足りず、婚姻前の戸籍まで見ないと親子関係の流れを追いにくいことがあります。

特に大事なのは、

・婚姻後の戸籍だけで終わらないこと
・婚姻前の戸籍が別にあること
・婚姻と本籍地の変化を分けて見ること
・代襲相続があるときは相続人側の婚姻前後の戸籍も意識すること

です。

婚姻編製は婚姻をきっかけに戸籍の流れが変わる編製原因であり、相続では婚姻前後の戸籍をつなげて追う手がかりになります。

相続の戸籍まわりの全体像は
相続の戸籍の集め方と必要書類|解説記事一覧
にまとめています。他のケースや手続きも含めて確認したい方は、あわせてご覧ください。

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