戸籍を見ていると、
「除籍日はどこを見ればよいのか」
「死亡と婚姻で除籍日が違うのはなぜか」
「転籍の場合はどの日付を見ればよいのか分からない」
と迷うことがあります。
特に、相続で戸籍を集めていると、「この人はこの戸籍からいつ抜けたのか」「次の戸籍にどうつながるのか」を確認する場面が多く、除籍日の読み取りは重要です。
ただし、戸籍には「除籍日」という独立した1つの欄があるわけではありません。死亡・婚姻・転籍など、その人が戸籍から抜けた原因に対応する記載を見て、除籍のタイミングを読み取る必要があります。
この記事では、戸籍の除籍日はどこを見るのかを、死亡・婚姻・転籍に分けて、実際にどの記載を見ればよいのかまで含めて解説します。
なお、戸籍の日付全体の違いを先に確認したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
戸籍の「届出日・送付を受けた日・受理日・編製日」の違いを徹底解説
相続の戸籍収集にお困りの方へ
相続では、まず被相続人の戸籍を「出生から死亡まで」揃える必要があります。
ただ本当に迷いやすいのは、相続人側の戸籍を「誰の・どこまで」用意すべき範囲が分からないことです。
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先に結論
戸籍の除籍日は、原因ごとに見る日付が異なります。
死亡による除籍→ 死亡の記載を見て、死亡日を確認する
婚姻による除籍→ 婚姻の記載を見て、受理日を確認する
転籍による除籍→ 転籍の記載を見て、受理日を確認する
大事なのは、「除籍日」という名前の欄を探すことではありません。まず、その人がなぜ戸籍から抜けたのかを確認し、その原因に対応する記載の日付を読むのが基本です。
除籍日とは何か
除籍日とは、その人がその戸籍から抜けたタイミングのことです。ただし、戸籍には「除籍日」と書かれた共通の欄が1つあるわけではありません。実際には、「死亡した」「婚姻した」「転籍した」などの出来事によって、その人はその戸籍から抜けます。
つまり、戸籍で除籍日を確認するときは、
「除籍の原因になった出来事は何か」
「その出来事に対応する日付はどれか」
を読まなければなりません。
ここを勘違いすると、
「戸籍のどこかに除籍日そのものが書いてあるはずだ」
「一番新しい日付が除籍日だろう」
という読み違いが起こります。
しかし実際はそうではありません。戸籍では、除籍の原因になった出来事に対応する記載を見て、そのタイミングを判断します。
死亡による除籍は死亡日を見る
死亡によって戸籍から抜けた場合は、死亡の記載を見て、その死亡日を確認します。戸籍には、「令和○年○月○日死亡」といった形で死亡の記載があります。この死亡日が、その人がその戸籍から抜けたタイミングです。
この場合は比較的分かりやすく、「死亡日→ 除籍のタイミング」と考えて問題ありません。
実際に戸籍を見るときは、まず死亡の記載があるかを確認し、あればその死亡日を見ます。婚姻や転籍のように、届出日や受理日の見分けで迷う場面は通常ありません。
また、死亡による除籍では、婚姻や転籍のように「どの日付を見るか」で迷いにくい一方で、「その死亡の記載が本当にこの人のものか」「戸籍のつながりのどこで死亡しているか」を落ち着いて確認することが大切です。相続では、被相続人の死亡日を基準に手続きが進むため、この日付は特に重要です。
婚姻による除籍は受理日を見る
婚姻によって戸籍から抜けた場合は、婚姻に関する記載を見て、受理日を確認します。婚姻すると、新しい戸籍が作られることがあり、元の戸籍からは除かれます。このとき、除籍のタイミングとして見るのは、婚姻届が正式に受理された日です。
ここで注意したいのは、届出日や編製日ではないという点です。婚姻の記載では、
「届出日」
「受理日」
「編製日」
など、複数の日付が関係してくることがあります。しかし、婚姻による除籍日を確認したいなら、見るべきなのは受理日です。
婚姻で特に起こりやすい読み違いは、
「婚姻届を出した日を除籍日だと思う」
「新戸籍が作られた編製日を除籍日だと思う」
「婚姻欄の中で目立つ日付をそのまま除籍日だと思う」
というものです。
しかし、婚姻による除籍で確認したいのは、「その人が婚姻によって元の戸籍から抜けたのはいつか」という点です。そのため、婚姻に関する記載の中で、受理日がどれかを確認する必要があります。実際に戸籍を見るときは、婚姻の記載を見つけたら、その中にある届出日と受理日を区別して読みます。婚姻による除籍日として見るのは、あくまで受理日です。
婚姻日の見方については、次の記事で詳しく解説しています。
戸籍の婚姻日はどれ?届出日・受理日・編製日のどれを見るかを解説
転籍による除籍は受理日を見る
転籍によって戸籍から抜けた場合は、転籍に関する記載を見て、受理日を確認します。転籍とは、本籍地を移して新しい戸籍に移る手続きです。そのため、元の戸籍からは除かれます。
この場合も、除籍のタイミングとして見るのは、「転籍届が正式に受理された日」です。
転籍でも、戸籍には届出日と受理日が関係することがあります。しかし、除籍日を確認したいときは、提出した日ではなく、正式に受理された日を見るのが基本です。
転籍で起こりやすい読み違いは、
「転籍届を出した日を除籍日だと思う」
「新しい戸籍ができた日をそのまま除籍日だと思う」
「転籍に関する日付のうち一番新しいものを見ればよいと思う」
というものです。
転籍で確認したいのは、「元の戸籍からいつ切り替わったか」という点です。そのため、転籍に関する記載の中で受理日を確認します。婚姻と似ていますが、転籍では「本籍地が移って戸籍が切り替わる」という点で読む必要があり、戸籍のつながりを見るうえで特に重要です。
実際に戸籍を見るときは、転籍の記載を見つけたら、届出日ではなく受理日がどれかを確認します。転籍では、新しい戸籍の存在に気を取られて編製日側を見てしまうことがありますが、元の戸籍から抜けた時点を確認したいなら受理日を見る必要があります。
除籍日を見誤りやすいポイント
戸籍の除籍日でよくある読み違いは、次のとおりです。
「除籍日という欄を探してしまう」
→ 独立した欄があるわけではありません。原因に対応する記載を見ます。
「一番新しい日付を除籍日だと思ってしまう」
→ 日付の新しさではなく、何の出来事の日付かで判断します。
「届出日を除籍日だと思ってしまう」
→ 婚姻や転籍では、基本的に受理日を見ます。
「編製日を除籍日だと思ってしまう」
→ 編製日は新戸籍が作られた日であり、除籍日そのものではありません。
特に相続では、戸籍のつながりを追うために除籍のタイミングを読みます。そのため、日付を単独で見るのではなく、「何が起きてその戸籍から抜けたのか」を先に押さえることが重要です。
相続で除籍日を確認する重要性
相続では、出生から死亡まで戸籍をつなげて集める必要があります。
そのとき、婚姻や転籍で戸籍を抜けた時点を読み違えると、
「次に追うべき戸籍が分からなくなる」
「この戸籍で終わりだと思ってしまう」
「戸籍のつながりを見誤る」
といったズレが起こります。
たとえば、婚姻で除籍されているのにそのタイミングを正しく読めないと、次の戸籍への流れを見落としやすくなります。転籍も同じで、元の戸籍から新しい戸籍へいつ切り替わったのかが分からないと、戸籍収集が止まりやすいです。
そのため、相続で戸籍を読むときは、
「この戸籍でなぜ抜けたのか」
「いつ抜けたのか」
「次の戸籍にどうつながるのか」
をセットで確認することが大切です。
戸籍収集にお困りの方へ
相続では、
・戸籍を出生から死亡まで集める
・相続人を確定する
・法定相続情報一覧図を作成する
必要があります。
しかし、実際には、
・除籍のタイミングが分からず戸籍のつながりを判断できない
・婚姻や転籍でどこで戸籍が切り替わったのか分からない
・どの戸籍まで集めればよいか判断できない
といった形で止まることがあります。
戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)では、
・相続に必要な戸籍収集
・法定相続情報一覧図の作成
をまとめて対応しています。
戸籍が多い相続でも、戸籍収集から一覧図作成まで一括対応可能です。基本料金は19,800円です(料金は相続人の人数で変わりますが、戸籍の通数では変わりません)。
まとめ
戸籍の除籍日は、原因ごとに見る日付が異なります。
死亡による除籍→ 死亡の記載を見て、死亡日を確認する
婚姻による除籍→ 婚姻の記載の中で受理日を見る
転籍による除籍→ 転籍の記載の中で受理日を見る
大事なのは、「除籍日」という名前の欄を探すことではありません。まずは、その人がなぜ戸籍から抜けたのかを確認し、その原因に対応する記載の日付を読むことが重要です。戸籍は、日付の新しさで読むのではなく、出来事との対応関係で読むことがポイントです。
相続の戸籍まわりの全体像は
▶相続の戸籍の集め方と必要書類|解説記事一覧
にまとめています。他のケースや手続きも含めて確認したい方は、あわせてご覧ください。
