戸籍の「届出日・送付を受けた日・受理日・編製日」の違いを徹底解説

戸籍を見ていると、

「届出日と受理日が違うのはなぜか」
「送付を受けた日とは何を意味しているのか」
「編製日と他の日付の違いが分からない」
「結局、どの日付を見ればよいのか判断できない」

と迷うことがあります。

特に、婚姻・養子縁組・離縁・転籍などの記載では、複数の日付が並ぶことがあり、それぞれの意味を区別できないと戸籍の流れを正確に読めません。

また、古い戸籍や改製原戸籍では、届出に関する日付とは別に、改製に関する日付も出てきます。そのため、戸籍を見慣れていない方ほど「どの日付が何を示しているのか」で止まりやすいです。

この記事では、戸籍に出てくる「届出日」「送付を受けた日」「受理日」「編製日」の違いを、実務でどの日付を見るべきかまで含めて解説します。

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目次

先に結論

戸籍に出てくる日付は、それぞれ意味が違います。

「届出日」は書類を提出した日です。

「送付を受けた日」は本籍地の役所がその書類を受け取った日です。
「受理日」は役所が内容を確認して正式に受け付けた日です。
「編製日」は新しい戸籍が作られた日です。

この4つは同じ意味ではありません。手続きの流れの中で別々に生じる日付なので、日付がズレることは珍しくありません。

実務では、知りたいことに応じて見る日付を分けます。

「いつ提出したか」を見たいなら届出日
「本籍地にいつ届いたか」を見たいなら送付を受けた日
「いつ正式に受け付けられたか」を見たいなら受理日
「いつ新しい戸籍ができたか」を見たいなら編製日

特に、婚姻や養子縁組などの身分行為について戸籍実務上の時点を確認したいときは、まず受理日を見るのが基本です。

なぜ複数の日付が出てくるのか

戸籍の届出は、必ずしも本籍地の役所だけで完結するわけではありません。たとえば婚姻届は、本籍地ではない市区町村に提出することもあります。この場合、届出を受けた役所と、実際に戸籍へ反映する本籍地の役所が別になります。

そのため、戸籍の手続きはおおむね次の流れで進みます。

「役所に届出をする」
「届出を受けた役所から本籍地へ書類が送られる」
「本籍地の役所が書類を受け取る」
「内容確認のうえ正式に受理する」
「必要に応じて新しい戸籍が作られる」

この流れのどの段階の日付なのかによって、戸籍上の意味が変わります。つまり、日付が複数あるのは異常ではなく、むしろ手続きの経過が戸籍に反映されている結果です。

特に日付がズレやすいのは、次のような場面です。

「本籍地ではない役所に届出したとき」
「役所間の送付が入るとき」
「受理までに確認が必要なとき」
「婚姻や転籍で新しい戸籍が作られるとき」

このように、届出日・送付を受けた日・受理日・編製日は、それぞれ別の段階を示す日付です。戸籍を読むときは、まず「何の段階の日付なのか」を意識することが大切です。

届出日とは何か

届出日は、役所に書類を提出した日です。たとえば、

「婚姻届を出した日」
「養子縁組届を出した日」
「離縁届を出した日」
「転籍届を出した日」

などが届出日に当たります。

届出日は、手続きの出発点を示す日付です。つまり、本人や届出人が実際に役所へ書類を出した日です。ここで注意したいのは、届出日をそのまま成立日だと考えないことです。届出日があっても、その時点で本籍地に届いていないことや、まだ正式に受理されていないことがあります。

そのため、

「いつ出したか」を知りたいときは届出日
「いつ正式に受け付けられたか」を知りたいときは受理日

という見分け方が基本になります。

婚姻ではこの違いで迷いやすいため、婚姻日をどの日付で見るべきかは、次の記事で詳しく解説しています。
戸籍の婚姻日はどれ?届出日・受理日・編製日のどれを見るかを解説

送付を受けた日とは何か

送付を受けた日は、本籍地の役所が書類を受け取った日です。これは、本籍地以外の役所に届出をしたときに出てくる日付です。たとえば、婚姻届を東京都内の役所に提出し、本籍地が大阪市にある場合、東京都内の役所で受けた書類は大阪市へ送られます。このとき、大阪市がその書類を受け取った日が「送付を受けた日」です。

つまり送付を受けた日は、「本籍地以外で出した届出が、本籍地に届いた日」を示しています。ここで大事なのは、送付を受けた日は成立日ではないという点です。届出日とも受理日とも別の意味です。

この日付が重要になるのは、たとえば次のような場面です。

「本籍地ではない役所に婚姻届を出した」
「本籍地ではない役所に離婚届や養子縁組届を出した」
「戸籍上の日付が複数あり、どれがどの段階なのか見分けたい」

反対に、本籍地に直接届出した場合は、この日付を強く意識しないこともあります。実務では、送付を受けた日を見ることで、「提出した日」と「本籍地に届いた日」が別だったことが分かります。戸籍の流れを読み取るうえでの補助線になる日付です。

特に、除籍や戸籍の移動の流れを読むときは、この日付が手掛かりになることがあります。除籍日を場面別に見たい方は、次の記事も参考になります。
戸籍の除籍日はどこを見る?死亡・婚姻・転籍で異なる日付の見分け方

受理日とは何か

受理日は、役所が内容を確認したうえで、正式に受け付けた日です役所は届出書を受け取ったあと、「必要事項に不備がないか」「要件を満たしているか」「戸籍に反映できる内容か」などを確認します。問題がなければ、その届出は受理されます。

そのため、婚姻や養子縁組などの身分行為について、戸籍実務上いつの時点をみるべきか迷ったときは、まず受理日を見るのが基本です。

特に、読者が知りたいのは多くの場合、

「結局、どの日が婚姻日なのか」
「いつ養子縁組が成立したのか」

という点です。このような場面では、届出日ではなく受理日を確認する発想が重要です。

もちろん、戸籍の読み方としては届出日にも意味があります。しかし、「提出した日」と「正式に受け付けられた日」は同じとは限りません。本籍地以外に届出した場合や、処理に日数がかかる場合には別の日になることがあります。

したがって、

「書類を出した日」は届出日
「正式に受け付けられた日」は受理日

という区別が大切です。

婚姻日については、この受理日をどう考えるかで迷う方が多いため、詳しくは次の記事をご覧ください。
戸籍の婚姻日はどれ?届出日・受理日・編製日のどれを見るかを解説

編製日とは何か

編製日は、新しい戸籍が作られた日です。

これは主に、

「婚姻で新戸籍ができたとき」
「分家で新戸籍ができたとき」
「転籍で新しい戸籍が作られたとき」

などに出てきます。

編製日は、婚姻や転籍という出来事そのものの日ではありません。その結果として、新しい戸籍という器が作られた日を示しています。

そのため、戸籍を読んでいると、

「婚姻日だと思ったら編製日だった」
「転籍届を出した日だと思ったら新戸籍の作成日だった」

という誤読が起こりやすいです。実務では、出来事そのものの時点を見たいのか、新しい戸籍ができた時点を見たいのかで、見るべき日付が変わります。編製日は後者のための日付です。

また、編製日と似たものとして「改製日」がありますが、両者は別物です。

編製日→新しい戸籍が作られた日
改製日→既存の戸籍が法令や書式変更、電算化などによって切り替わった日

どちらも戸籍の変化に関する日付ですが、意味は同じではありません。編製日を改製日と同じ感覚で読むと、戸籍の流れを見誤ります。

改製日の意味は、次の記事で詳しく解説しています。
戸籍の改製日は何を意味する?届出日や編製日との違いを解説

4つの日付をどう使い分けるか

戸籍の日付は、どれが正しいかを争うものではありません。何を知りたいかによって、見る日付が変わります。

「いつ書類を提出したか」を知りたい→ 届出日
「本籍地にいつ書類が届いたか」を知りたい→ 送付を受けた日
「いつ正式に受け付けられたか」を知りたい→ 受理日
「いつ新しい戸籍ができたか」を知りたい→ 編製日

たとえば、婚姻届を休日に出した場合でも、戸籍上で確認したいのが「提出した日」なのか「正式に受け付けられた日」なのかで、見る日付は変わります。また、本籍地ではない役所に届出した場合は、戸籍に日付が2つ3つ並ぶことがあります。このときも、「どの日付が何を意味しているのか」を分けて読めば混乱しにくくなります。

よくある読み違い

戸籍の日付では、次のような読み違いがよくあります。

「届出日を見て、その日に成立したと思ってしまう」
「送付を受けた日を、正式に受理された日だと思ってしまう」
「編製日を、婚姻日や転籍届を出した日だと思ってしまう」
「戸籍を取った日と、戸籍に記載された内容の基準時点を同じだと思ってしまう」
「除籍のタイミングを、身分事項欄の1つの日付だけで判断してしまう」

特に多いのは、

「婚姻欄に出ている日付をすべて婚姻日だと思う」
「日付が複数あると、一番新しい日を婚姻日だと思う」
「新戸籍ができた日を婚姻日だと思う」
「本籍地で書類を受け取った日を受理日だと思う」

といったケースです。

しかし実際には、

届出日は提出した日
送付を受けた日は本籍地に届いた日
受理日は正式に受け付けた日
編製日は新しい戸籍が作られた日

というように、それぞれ別の意味を持っています。

戸籍は、日付だけを見て判断するのではなく、その日付がどの処理に対応しているのかまで含めて読むことが重要です。

よく似ているが別物の日付として改製日がある

戸籍には、今回解説している4つとは別に、「改製」に関する日付が出てくることがあります。たとえば、

「平成○年法務省令第○号附則第○条第○項により改製」
「平成○年○月○日改製につき消除」

といった記載です。

この改製日は、婚姻・養子縁組・離縁・転籍といった届出処理の日付ではありません。戸籍の書式変更や電算化などにともなって、その戸籍が切り替わった日です。

つまり、

編製日=新しい戸籍が作られた日
改製日=既存の戸籍が法令や書式変更で切り替わった日

という違いがあります。

どちらも戸籍の変化に関する日付ではありますが、意味は同じではありません。改製日を出来事の日付と考えてしまうと、戸籍の読み方を誤ります。

改製日が何を意味するのか詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。
戸籍の改製日は何を意味する?届出日や編製日との違いを解説

戸籍の日付の違いをまとめて確認したい方へ

戸籍の日付は、似て見えても役割がまったく違います。ここまで読んで、「結局、自分が確認したいのはどの日付なのか」と迷った方は、知りたい内容に応じて次の記事をご覧ください。

婚姻や養子縁組など、「どの日が成立の基準になるのか」については、以下の記事をご覧ください。
戸籍の婚姻日はどれ?届出日・受理日・編製日のどれを見るかを解説

死亡・婚姻・転籍など、「戸籍から抜けるタイミング」については、以下の記事をご覧ください。
戸籍の除籍日はどこを見る?死亡・婚姻・転籍で異なる日付の見分け方

戸籍に出てくる改製の記載など、「届出とは関係ない日付の意味」については、以下の記事をご覧ください。
戸籍の改製日は何を意味する?届出日や編製日との違いを解説

戸籍を取得した時など、「この戸籍がいつ時点の内容を証明しているのか」については、以下の記事をご覧ください。
戸籍の取得日はどこを見る?証明日・記載内容との違いを解説

戸籍収集にお困りの方へ

相続では、
・戸籍を出生から死亡まで集める
・相続人を確定する
・法定相続情報一覧図を作成する
必要があります。

しかし、実際には、
・戸籍の日付の意味が分からず流れを読めない
・どの時点の情報を見ればよいか判断できない
・婚姻や養子縁組の成立時期を読み違えてしまう
といった形で止まることがあります。

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まとめ

戸籍に出てくる日付は、それぞれ意味が違います。

届出日は書類を提出した日です。
送付を受けた日は本籍地の役所が書類を受け取った日です。
受理日は役所が正式に受け付けた日です。
編製日は新しい戸籍が作られた日です。

これらはすべて別の処理に対応する日付なので、同じ意味では読めません。

また、戸籍には改製日という別系統の日付が出てくることもあります。戸籍を読むときは、「その日付が何の処理の日なのか」を意識して確認することが大切です。

相続の戸籍まわりの全体像は
相続の戸籍の集め方と必要書類|解説記事一覧
にまとめています。他のケースや手続きも含めて確認したい方は、あわせてご覧ください。

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