相続人が海外に住んでいる場合、
「日本の戸籍は取れるのか」
「何を送れば役所で受け付けてもらえるのか」
「海外からでも問題なく進められるのか」
と迷うことがあります。
結論からいうと、海外在住でも戸籍の請求は可能です。ただし、日本在住の場合と比べると、
・本人確認書類
・手数料の支払い
・返信方法
の3点で止まりやすくなります。戸籍の内容が変わるわけではありません。違いが出るのは、取得の進め方です。
この記事では、海外在住の相続人が戸籍を取得する方法、必要書類、実務で止まりやすいポイントを解説します。
相続の戸籍収集にお困りの方へ
相続では、まず被相続人の戸籍を「出生から死亡まで」揃える必要があります。
ただ本当に迷いやすいのは、相続人側の戸籍を「誰の・どこまで」用意すべき範囲が分からないことです。
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先に結論
海外在住でも、日本の戸籍は請求できます。基本は、本籍地の市区町村への郵送請求です。ただし、実務では次の3点で差が出ます。
・本人確認書類の出し方
・手数料の支払い方法
・返信の受け取り方
この3点を最初に押さえておかないと、差し戻しや再送で時間がかかりやすくなります。重要なのは、「請求できるか」ではなく「どうやって止まらずに請求するか」です。
海外在住でも戸籍請求はできる
海外に住んでいても、日本の戸籍は請求できます。
戸籍の取得方法は、
・本人による郵送請求
・代理人による請求
が基本です。
海外在住の場合は窓口に行くことが難しいため、郵送で進めるのが前提になります。つまり、海外在住だから戸籍が取れないということはありません。
実際に止まりやすいのは、
・必要書類の不足
・支払い方法の不一致
・返信方法の不備
といった取得実務です。
海外からの戸籍請求に必要になる書類
海外から戸籍を請求する場合、一般に次のものが必要になります。
・戸籍請求書
・本人確認書類
・手数料
・返信先に関する情報
・代理人を使う場合は委任状
ここで大事なのは、請求書そのものよりも、
・本人確認書類
・手数料
・返信方法
の3つです。
この3点が合っていないと、役所で受付されないことがあります。
海外からの戸籍請求の流れ
海外から戸籍を請求するときの流れは次のとおりです。
本籍地の市区町村を確認する。
請求書を作成する。
本人確認書類を用意する。
手数料の支払い方法を決める。
返信方法を決める。
一式を本籍地の役所へ送る。
流れ自体は日本在住の場合と大きく変わりません。
ただし、海外在住では
・本人確認
・支払い
・返信
の3か所でつまずきやすくなります。
本人確認書類で止まりやすい理由
戸籍の郵送請求では、本人確認書類が必要です。
日本在住であれば、
・運転免許証
・マイナンバーカード
・健康保険証
などで対応しやすいです。
一方、海外在住の場合は、
・日本の身分証を持っていない
・現地の身分証がそのまま使えるか分からない
・住所確認の前提が日本国内と違う
といった事情で止まりやすくなります。
実務では、
・パスポートの写し
・現地の身分証明書
などで対応することがあります。
ただし、ここは自治体ごとの差が出やすい部分です。そのため、請求前に「この本人確認書類で足りるか」を本籍地の役所に確認しておいた方が安全です。
手数料の支払い方法で止まりやすい理由
戸籍の取得には手数料が必要です。
日本在住であれば、
・定額小為替
・現金書留
などで対応しやすいです。
しかし海外在住では、
・定額小為替を用意できない
・日本円での支払いが難しい
といった問題があります。
そのため、
・日本にいる親族に手数料対応を頼む
・代理人に依頼する
・役所に支払い方法を事前確認する
といった対応が必要になります。
特に、日本側で手数料の用意をしてもらえる人がいるかどうかで、進めやすさがかなり変わります。ここも自治体ごとに対応が異なるため、確認せずに送ると差し戻しの原因になります。
返信方法で止まりやすい理由
海外から戸籍を請求する場合、返信方法も重要です。
日本在住であれば、
・返信用封筒
・日本の切手
で対応しやすいです。
一方、海外在住の場合は、
・日本の切手を前提にしにくい
・海外住所への送付方法を決める必要がある
といった違いがあります。
実務では、
・日本の住所を返信先にする
・日本の親族に受け取ってもらう
・代理人に受け取ってもらう
といった方法を使うことが多いです。
特に、日本の親族を返信先にできる場合はかなり進めやすくなります。逆に、海外住所へ直接返送してもらう前提だと、役所ごとの対応差が出やすくなります。
つまり、海外在住の戸籍請求では、「どう返してもらうか」を先に決めておくことが重要です。
最初に役所へ確認しておくべきポイント
海外から戸籍を請求する場合は、最初に本籍地の役所へ確認しておくとスムーズです。特に確認したいのは次の点です。
・本人確認書類は何が必要か
・手数料はどの方法で支払うか
・海外への返送に対応しているか
・日本の住所を返信先にしてよいか
海外在住の場合は、制度よりも運用で止まりやすくなります。そのため、事前確認をしておくだけで差し戻しをかなり防ぎやすくなります。
代理人に依頼する方法
海外からの請求が難しい場合は、代理人に依頼する方法もあります。
たとえば、
・日本にいる親族
・行政書士などの専門家
に依頼する方法です。
この場合は委任状などが必要になりますが、
・手数料の支払い
・返信の受け取り
・複数の役所への請求
をまとめて進めやすくなります。
特に、
・本籍地が複数に分かれている
・戸籍の通数が多い
・日本側で受け取る人がいる
といった場合は、代理人を使う方がスムーズです。
日本在住との違い
海外在住と日本在住の違いは、戸籍の内容ではなく取得実務です。
日本在住なら、
・本人確認がしやすい
・手数料の支払いがしやすい
・返信も国内で完結する
です。
一方、海外在住では、
・本人確認書類の扱いで迷いやすい
・支払い方法に制約がある
・返信方法を事前に決める必要がある
という違いがあります。
つまり、戸籍の中身は変わらないが、取得の進め方が大変になりやすい、ということです。
海外からの戸籍請求でよくあるつまずき
海外から戸籍を請求する場合、次のような場面で止まりやすくなります。
・本人確認書類が足りず差し戻される
・手数料の支払い方法が合わない
・返信方法が決まっていない
・本籍地が分からない
これらは、戸籍制度の問題ではなく、取得実務の問題です。
そのため、
・必要書類を先に押さえる
・役所に確認する
・必要なら日本側の親族や代理人を使う
ことが重要になります。
戸籍の郵送請求の基本は、以下の記事で確認できます。
戸籍の郵送請求のやり方|必要書類・書き方・返信用封筒まで解説
また、本籍地が分からない場合は、以下の記事を確認してください。
本籍地が分からない時の調べ方|住民票で確認する方法と相続の戸籍収集
戸籍取得後に追加書類が必要になるかは、以下の記事で解説しています。
相続人が海外在住のとき戸籍だけで足りる?追加で必要になる書類を解説
戸籍収集にお困りの方へ
相続では、
・戸籍を出生から死亡まで集める
・相続人を確定する
・法定相続情報一覧図を作成する
必要があります。
しかし、実際には、
・海外在住の相続人がいて戸籍の取り方が分からない
・手数料や返信方法で手続きが止まっている
・戸籍の通数が多くて対応しきれない
といった場面で手が止まることがあります。
戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)では、
・相続に必要な戸籍収集
・法定相続情報一覧図の作成
をまとめて対応しています。
海外在住の相続人がいる場合でも、戸籍収集から対応可能です。
基本料金は19,800円です(料金は相続人の人数で変わりますが、戸籍の通数では変わりません)。
まとめ
海外在住でも、日本の戸籍は請求できます。
ただし、
・本人確認書類
・手数料の支払い
・返信方法
の3点で止まりやすくなります。
戸籍の内容が変わるわけではありません。取得の進め方に違いが出るだけです。
そのため、
・必要書類を先に押さえる
・役所に事前確認をする
・難しければ日本側の親族や代理人を使う
という流れで考えることが大切です。
相続の戸籍まわりの全体像は
▶相続の戸籍の集め方と必要書類|解説記事一覧
にまとめています。他のケースや手続きも含めて確認したい方は、あわせてご覧ください。
