戸籍を請求したとき、「該当する戸籍がありません」「その本籍地には戸籍が存在しません」と言われることがあります。このとき発行されることがあるのが、不在籍証明書です。
不在籍証明書とは、「その本籍地に該当する戸籍が存在しないことを証明する書類」です。ただし、不在籍証明書は相続で頻繁に使う書類ではありません。多くの場合は、「本籍地を確認し直す」「別の役所に戸籍を請求する」ことで解決します。それでも、「本籍地の認識が違っていた」「戸籍の請求先を間違えていた」といった場面で、不在籍証明書が発行されることがあります。
この記事では
・不在籍証明書とは何か
・廃棄証明書との違い
・相続で出るケース
・取得方法
・戸籍が見つからないときの対応
を実務の視点で解説します。
相続の戸籍収集にお困りの方へ
相続では、まず被相続人の戸籍を「出生から死亡まで」揃える必要があります。
ただ本当に迷いやすいのは、相続人側の戸籍を「誰の・どこまで」用意すべき範囲が分からないことです。
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不在籍証明書とは

※上郡町のHPより引用
不在籍証明書とは、「その本籍地に該当する戸籍が存在しないことを証明する書類」です。戸籍を請求した際、「その本籍地に戸籍が存在しない」「その人の戸籍がない」といった場合に発行されます。つまり不在籍証明書は、「その役所には該当する戸籍がない」ことを示す書類です。
ここで大事なのは、不在籍証明書は「相続手続きの中心になる書類ではない」という点です。
相続で主に集めるのは、被相続人や相続人の戸籍です。不在籍証明書は、その戸籍がその役所にはないことを示す補助的な書類です。
廃棄証明書との違い
不在籍証明書と混同されやすいのが廃棄証明書です。しかし意味は大きく異なります。
不在籍証明書→ その本籍地に戸籍が存在しない
廃棄証明書→ 以前は存在したが保存期間経過で廃棄されている
つまり
不在籍証明書は「そもそもその役所にはない」
廃棄証明書は「以前はあったが今はない」
という違いがあります。
相続で戸籍が見つからないときは、この違いがかなり重要です。役所に戸籍がない理由が
・最初からその役所にないのか
・昔はあったが廃棄されているのか
で、次に確認すべきことが変わるからです。
廃棄証明書については次の記事で解説しています。
廃棄証明書とは?戸籍が廃棄されている場合の相続手続きへの影響と対応
相続で不在籍証明書が出るケース
相続で不在籍証明書が出るのは、主に次のようなケースです。
本籍地の認識が違っていた
家族が本籍地はここだと思っていた、昔聞いた住所を本籍だと思っていたといったケースです。その役所に戸籍を請求した結果、その本籍地には戸籍が存在しないと分かることがあります。
このとき不在籍証明書が発行されることがあります。
戸籍の請求先を間違えている
戸籍は、婚姻、転籍などによって本籍地が変わります。そのため、現在の本籍地しか分からない、過去の本籍地を誤っている、といった場合、戸籍が見つからないことがあります。
このとき「その役所には戸籍が存在しない」ことを示す証明として、不在籍証明書が発行されることがあります。
本籍地を探している途中
本籍地が分からない場合、候補の役所に戸籍を請求する、該当戸籍がない、ということがあります。この場合、「その役所には戸籍がない」という結果として、不在籍証明書が発行されることがあります。
ただし実務では、このケースでも不在籍証明書そのものが目的というより、本籍地探索の途中で結果として出てくる、ことが多いです。
不在籍証明書は相続で必須ではない
不在籍証明書は、相続で必ず必要になる書類ではありません。多くの場合は、本籍地を確認し直す、別の役所に戸籍を請求する、ということで解決します。
そのため不在籍証明書は、「戸籍収集の途中で出てくることがある補助的な書類」という位置づけです。ここはかなり大事です。
不在籍証明書は、戸籍が見つからないときに常に取得しなければならない書類ではありません。まずやるべきなのは、「本籍地や請求先が本当に合っているか確認すること」です。
つまり相続実務では、「最初から不在籍証明書を取りに行くというより、戸籍請求の結果として出てくることがある」と考えるのが自然です。
不在籍証明書の取得方法
不在籍証明書は、本籍地の市区町村役場で発行されます。ただし実務では、不在籍証明書だけを最初から目的に請求することはあまり多くありません。
多くの場合は
戸籍を請求→該当戸籍が存在しない→不在籍証明書が発行される
という流れになります。
つまり、「戸籍請求の流れの中で、役所から案内されることが多い書類」です。
そのため、まずは戸籍請求をしてみて、その結果として、不在籍、廃棄、請求先違いの可能性、を確認していく流れになります。
戸籍が見つからないときに確認すべきこと
戸籍が見つからない場合は、まず次の点を確認します。
① 本籍地が正しいか
② 過去に転籍していないか
③ 今取れている戸籍の前戸籍の記載を確認する
④ 別の役所に戸籍がないか
特に重要なのは「本籍地の確認」です。戸籍は住所ではなく本籍地に置かれているため、本籍地が違うと戸籍は見つかりません。
また、相続では戸籍を出生までたどるため、今取れている戸籍の前戸籍の記載を見て、さらに前の請求先を追うことが重要です。
つまり、戸籍が見つからないときは「いきなり不在籍証明書で終わりにするのではなく、まず本籍地と請求先を見直す」ことが先です。本籍地が分からない場合は住民票などで確認できます。
本籍地が分からない場合の調べ方については次の記事で解説しています。
本籍地が分からない時の調べ方|住民票で確認する方法と相続の戸籍収集
戸籍収集にお困りの方へ
相続では
・戸籍を出生から死亡まで集める
・相続人を確定する
・法定相続情報一覧図を作成する
といった作業が必要になります。
しかし実際には
・戸籍が見つからない
・本籍地が分からない
・どの役所に請求すればよいか分からない
・廃棄なのか不在籍なのか判断できない
・別の役所に請求すべきか分からない
といったケースも少なくありません。
戸籍取り寄せ代行センター(行政書士)では
・相続に必要な戸籍収集
・法定相続情報一覧図の作成
をまとめて対応しています。
戸籍が多い相続でも、戸籍収集から一覧図作成まで一括対応可能です。
基本料金は19,800円です(料金は相続人の人数で変わりますが、戸籍の通数では変わりません)。
まとめ
不在籍証明書とは、「その本籍地に戸籍が存在しないことを証明する書類」です。
廃棄証明書とは意味が異なり、
・不在籍証明書 → そもそもその役所には戸籍がない
・廃棄証明書 → 以前は存在したが現在は廃棄されている
という違いがあります。
不在籍証明書は相続で頻繁に使う書類ではありませんが、本籍地の認識違いや請求先違いが分かったときに、戸籍請求の結果として発行されることがある書類です。
そのため、戸籍が見つからないときは、まず本籍地と請求先を見直し、それでもその役所に戸籍がないときに、不在籍証明書が出てくる、と考えるのが実務的です。
相続の戸籍まわりの全体像は
▶相続の戸籍の集め方と必要書類|解説記事一覧
にまとめています。他のケースや手続きも含めて確認したい方は、あわせてご覧ください。
